女優・北乃きい（２７）の舞台初主演作「人形の家」の東京公演が１４日、東京芸術劇場で初日を迎え、弁護士の妻で純粋無垢なノラを演じる北乃、夫のヘルメル役・佐藤アツヒロ（４４）が会見した。会話劇の今作でワンシーンを除いて出ずっぱりの北乃は「今までやってきた中で見たことのない膨大なセリフの量。（演出の）一色（隆司）さん、自分を信じてここまで来た」と明かした。

　役作りで常にポジティブとなり、一色氏から「性格が変わった。ノラになった」と感心された。北乃自身も「取材（での受け答え）が支離滅裂になっている。１年前と違う」と苦笑い。幕開けとなった１０日の新潟公演では、観客のスタンディングオベーションを受け「床がびしょびしょになった」というほど、涙が止まらなかったという。

　佐藤からも「天才というか、セリフ覚えも早い。（役を）自分のものにして表現していく」と絶賛され、「恐縮です。天才でも何でもない。追いつけるようにやってるだけ。先輩ばかりなので」と謙そんしていた。