歌手・北島三郎（８１）の次男で、元ミュージシャンの大野誠さんが、今月３日に東京都調布市内の自宅で遺体で発見されていたことが７日、分かった。５１歳だった。死因は心不全。北島はこの日夜、都内で会見を行い、憔悴しきった様子で、「息子に先立たれるのはつらい」と涙を浮かべた。

　６日に誠さんと無言の対面を果たした北島は、通夜の合間に都内のホテルで取材に応じた。「大事な…大好きなかわいいわが子が先に旅立ってしまった」と切り出し、時折言葉を詰まらせながら、必死に涙をこらえ、約１５分間の会見の締めくくりには「インタビューを受けてるとどうしても泣きます。つらいです。子供に先立たれるつらさ…身にしみて感じました」と瞳を潤ませた。

　北島の長男で、事務所の社長である大野竜さんによると、親族が複数回電話やメールをしても反応がなかったことから、３日夜に竜さんが警察をともなって安否確認のために誠さん宅を訪問。亡くなっているのを発見した。事件性はないとみられている。１人暮らしで昨年から体調を崩し、肝臓を悪くしていたという。

　誠さんは５人きょうだいの次男で、きょうだいの中では唯一、北島と同じく音楽の道へ。ロックバンドのボーカルを務めた後、「大地土子」の名で北島に楽曲を提供するなどしていた。