BPO、フジ「とくダネ!」の故人表記に苦言 事実確認は「メディアの使命」

フジテレビの「とくダネ!」に関する意見を報告したBPO放送倫理検証委員会の(左から)升味佐江子委員長代行、川端和治委員長、神田安積委員=東京・千代田放送会館
フジテレビ「とくダネ!」の特集について言及するBPO放送倫理検証委員会の川端和治委員長
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 放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会が8日、フジテレビ「とくダネ!」が2017年7月と8月に放送した2つの刑事事件の特集に関する意見を発表し、「放送倫理違反」との判断を下した。さらに、同委員会の川端和治委員長は、この日の放送で存命のスキーヤー・三浦雄一郎氏を故人として放送したことについて言及した。

 委員会の決定発表当日に発生したミスに川端委員長は「今日また、ご存命の方の写真に『故』というものをつけて放送してしまった点は、われわれも通勤の直前に事務局から聞いて知ったわけですが…」と残念そうに語った。「同じフジテレビに対して委員長談話を出したばかりでもありますし」とした上で、「放送局として事実をきちんと確認をとった上で放送する。それがメディアとしての使命」と考えることを「文化」とする意識を「もっと育ててほしい」と苦言を呈した。

 再発防止へ「事実であるかどうかという点は譲れないという気構えを皆さんがお持ちになるような、そういう研修なり、なんなりをしていただきたいなと思っています」と求めた。

 放送倫理違反と判断された「とくダネ!」の特集は(1)「医療PJ『さい帯血医療』“医学博士”が“ヤミ治療”に関与か」(2017年7月27日放送)と、(2)「父親は元京都府知事 エリート府議を美人妻が“DV告訴”」(2017年8月28日放送)の2本。

 (1)は医師法違反容疑で逮捕されたA容疑者とはまったくの別人BさんをA容疑者として、のべ1分39秒放送してしまったこと、(2)は京都府議が「書類送検された」という報道を十分な裏付けなく放送したことと、「ストーカー登録」されたという事実の裏付けが不十分だったことと、そもそも用語を不正確に使用したことが問題とされた。

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