【医師の見解】小室哲哉 引退会見で告白した自身と妻KEIKOの病状

 音楽プロデューサー・小室哲哉(59)は19日の引退会見で、くも膜下出血で倒れて療養中の妻・KEIKO(45)の病状や、自身がC型肝炎で闘病し、突発性難聴に苦しんでいることを告白した。兵庫県伊丹市の「たにみつ内科」で日々診察にあたっている谷光利昭院長が、複数の病状に対する見解を語った。

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 小室さんの会見などを拝見しました。小学4年生のドリルをなさっているというKEIKOさんの場合、おそらく、退行ではなく、受傷当時から大人としてのコミュニケーションは難しい状態だったと推測されます。

 くも膜下出血は前交通動脈瘤(りゅう)の損傷が多いのですが、その部位の破裂により穿通枝(せんつうし)が損傷されると記憶をつかさどる部位に脳梗塞が起こることがあり、最近の記憶が障害されて、高次脳機能障害が認められることがあります。

 高次脳機能障害の症状には、やる気の低下、重い疲労、創造性の低下、注意障害、思考や判断力の低下、情動失禁、人格の荒廃などが挙げられます。麻痺(まひ)などの身体的な後遺症がなくても、介護が大変になるケースもあります。夫婦としてのコミュニケーションを取るのも容易ではないです。

 それから、小室さん自身が闘病されているC型肝炎(「今は陰性」と説明)は症状の出にくい肝炎です。以前の治療では、インターフェロンを使用した際に全身けん怠感、発熱などの副作用がありましたが、現在は薬の内服のみでの治療が可能です。高価な薬ではありますが、副作用もほとんどなく、高齢者でも簡便に治療ができるようになっています。

 苦しんでおられる突発性難聴は、C型肝炎と直接関係はないと思います。加齢、ストレスが原因となることが多い病気です。会見で説明されていた「男性能力…」についても、肝炎とは医学的に関係ないと言えます。

 介護することは、健康な人でも非常に大変です。小室さんには、一般的に想像される以上の強いストレスがかかっているはず。ある意味、ゴールが見えない闘いと言えるでしょう。

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