【小室会見5】作品への悪影響に恐怖「楽曲は退かないで生きて」

 週刊誌の「週刊文春」に不倫疑惑が報じられた音楽プロデューサーの小室哲哉(59)が19日、都内で会見を開き、引退すると発表した。「子供のようなもの」と表現する自分の楽曲に、体調不良を含めた今の自身の不安定な状況が悪影響を及ぼすことを恐れたとも告白し、「楽曲は、退かないで、生きていってほしいなと…思いまして」と声を詰まらせた。

 【以下、会見コメント要旨】

 (09年の詐欺事件での有罪判決を振り返り)裁判官から主文を聞いて、執行猶予がついたというものの有罪判決ということになって、「がんばりなさいね、がんばるんだよ」という叱咤激励をされまして。その時の判決を聞いた時のような気持ちに、文春さんの取材を受けた時、同じような気持ちを抱きました。

 自分の思い込みなんですが、罪もあればかならず償い、罰も受けないといけないんだという感覚は(裁判の時に)ひしひしと感じたことなので。その時と同じ感覚を持ってしまった現在であります。

 去年から頭をもたげていました音楽生活が自分にとって本当に優れていたものなのか、優れていないものなのか。定年に近い人間が今の現代のエンターテインメント業界で役目が何があるのか。そういった引退みたいなことはどんどん頭をもたげてきまして。常に頭に浮かんだのは、皆さまにお疲れ様と言っていただいている祝福を受けまして、スポットライトを浴びてありがとうございましたというようなアスリートの方とか、野球選手の方の引退セレモニーみたいな夢を見たことは2か月、3か月ありました。

 しかし、自分の甘さからそういう環境ではなく、素晴らしい場所ではあるものの、決して引退される皆さまとはかけ離れたこういった状況で、今回の行動による罪を償うとともに、自分の身体的な限界であったりとか、音楽業界やエンターテインメント業界に僕の才能が必要なのか。もはやここまでなのかなと。音楽の新しさみたいなものをつくれるものがあるのかという自問自答をずっと続けてきましたが、報道をされたというか、報道していただいたと言い方かもしれませんが、僕は音楽の道を退くことが私の罪(罰)であると思いました。(顔をしかめ、頭を下げる)

 年末、つい最近まで自分がつくり上げた楽曲、子供のようなものですけども、楽曲がやっぱり、その中でも愛着のある楽曲もあります。自分でもできばえが良かったな、いいんじゃないかなという曲もあります。エイベックスさんにとっても非常に大事な曲もあるのかなと思うこともあります。他のレコード会社のアーティストの方にとっても大切な曲だなと思ってもらえる楽曲もあったのかなと思います。そして、今後も歌いたい、聴いていたいと思ってもらえる曲もあるのかなと思っています。そういう楽曲は、退かないで、生きていってほしいなと…思っていまして。

 僕のものではなくて、歌う方のものなので。その楽曲は、その方が生かしていただけるものであるのであれば、そうなっていってほしいと思えば思うほど、僕の今のようなふらついた考え、自信のない考え、芳しくない体調、そういうネガティブ、否定的というかあまり明るくない状況がつくった曲に影響がいってしまうのが、今の中では僕が望んでいないことです。そういった恐怖観念もありました。

 少しというか、1年以上、もしかしたらもう少し(引退が)早まってしまったんですが、作詞作曲家というか音楽家というのをはじめ、音をつくるのが自分の仕事ですし、ライブ演奏であったり、すごい技術があるわけではないですが、ピアノであったりそういったライブ演奏も、音楽に関する仕事をすべて退きまして、今回ご迷惑をかけたことを僕は、ついついどうしても罪と罰ということで、罰に置き換えてしまっていまして。そういう風な認識としました。

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