山中教授 篠沢教授葬儀で弔辞「成果を一日も早く御霊前に報告できるよう…」

 TBS系の人気番組「クイズダービー」で活躍し、10月26日に死去したフランス文学研究者で学習院大名誉教授の篠沢秀夫(しのざわ・ひでお)さん(享年84)の葬儀・告別式が7日、東京・護国寺で営まれ、約250人が参列した。「クイズ-」で共演した女優の竹下景子(64)、長山藍子(76)らがはすすり泣きながら弔辞を読み上げ、温かくユーモアにあふれた故人を悼んだ。

 篠沢さんは2009年に筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症。治療について相談していたノーベル賞受賞者で京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授(55)も弔辞を読み上げた。【以下、山中教授の弔辞要旨】

 私共がiPS細胞を使って、薬の開発にまっ先に着手した病気、それがALS。100年以上にわたり人類に立ちはだかっている難病をなんとか克服したいと世界の多くの研究者が日夜、研究開発に取り組んでいます。まだ道半ばではありますが少しながら光明もみえてきてます。

 訃報に接しましたときに、先生が毅然とALSと闘う姿がまぶたにうかび、私は何をしようとしていたのかも忘れ、呆然といたしました。

 私共の研究をご理解下さり温かく励まして下さいました。先生の姿を胸に、病気と闘っておられる皆様の元へiPS細胞研究の成果を一日も早くお届けし、先生の御霊前にご報告できるようより一層努めさせていただきます。

 奥さまからお手紙を頂き、拝読してがくぜんといたしました。先生がALSと診断され、闘病されていることが記されていました。先生のお手紙を見ては1日も早く治療の開発をしたいと思いを強くしております。

 子供の頃、クイズダービーは欠かさず見ておりました。フランス文化の大家であられる先生が、ユーモアたっぷりな回答をされる姿は今でも心に強く残っております。

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