ＴＢＳ系の人気番組「クイズダービー」で活躍し、１０月２６日に死去したフランス文学研究者で学習院大名誉教授の篠沢秀夫（しのざわ・ひでお）さん（享年８４）の葬儀・告別式が７日、東京・護国寺で営まれ、芸能関係者ら約２５０人が参列した。「クイズ－」で共演した女優の竹下景子（６４）、長山藍子（７６）らはすすり泣きながら弔辞を読み上げ、温かくユーモアにあふれた故人を悼んだ。

　「クイズ－」に“三択の女王”として出演し、１０年余り共演した竹下は「本当に楽しかった。先生の“迷回答”ぶりは他の誰にも真似できないほど、ユニークでした。『愉快、愉快』の言葉で魔法のように、私たち皆が楽しくうれしい心持ちになりました」と回想。番組の慰安旅行でほろ酔いの先生から「キスのシャワー」を受けた思い出を振り返り、「ホロ酔い気分で先生、私にキスのシャワーを降らせたのを覚えていらっしゃいますか。次にお目にかかったら、今度は私から両手一杯の花束のようなキスを贈らせて下さい。心からの愛と感謝を込めて…先生、ありがとうございました」と遺影に語りかけた。

　同じく「クイズ－」で共演した長山は「本当にありがとうございました。さよならは言えません。いつまでもいつまでも…」と呼びかけた。

　篠沢さんは２００９年に筋萎縮性側索硬化症（ＡＬＳ）を発症。治療について相談していたノーベル賞受賞者で京都大学ｉＰＳ細胞研究所所長の山中伸弥教授（５５）も弔辞を読み上げた。