若手お笑い芸人によるコンテスト「ＮＨＫ新人お笑い大賞」の決勝進出者の発表会見が９日、大阪市内で行われ、盲目の漫談家・濱田祐太郎（２８）が初のお笑いレース決勝に進出した。

　濱田は２０１３年４月のデビュー。３２２組が参加した予選を勝ち抜き、決勝進出８組に入った。

　会見で濱田は、約４年前にマイノリティーをテーマにしたＮＨＫ－Ｅテレ番組「バリバラ」に出演したことを振り返り「人生初の全国放送で、一発ギャグやショートコントをやってくださいと言われ、その中でズルズルにすべった１分間が、全国に流れました。あれからはや４年、こういう形でまたＮＨＫさんに出していただけるとは」と毒の効いたトークで笑いを誘った。

　同じく決勝進出した、著作権騒動の過去があるパーマ大佐（２４）をピン芸人としてライバル視して「僕は実績も舞台数もスキャンダルも少ない。はい、あれ（パーマ大佐の騒動は）スキャンダルですよ」とイジっていた。

　決勝に向け「僕が他の方々と比べて抜き出ているものがあるとすれば、障がいがあって、ピン芸人でそこそこのしゃべりをするという物珍しさと思うので、そこを生かして戦っていきたいです」と語った。

　同大会の菅原健一プロデューサーは、予選の選考は実力本位で「濱田さんの漫談の技術がよかったから決勝に残ったということです」と説明。盲目の芸人のお笑いレース決勝進出を「なかなか、これまでになかったことではないか」と語った。