フジテレビが２９日、東京・港区内の同局で定例社長会見を開いた。放送倫理・番組向上機構（ＢＰＯ）の放送倫理検証委員会（川端和治委員長）から同局の「ノンストップ！」、「ワイドナショー」でインターネット上の真実でない情報を元に番組が放送されてしまったことを受け、注意喚起を求める委員長談話があったことを受け、宮内正喜社長は「重く受け止めているところでございます」と語った。

　ＢＰＯの放送倫理検証委員会（川端和治委員長）は１４日に番組制作におけるインターネット上の情報利用について「真贋（しんがん）を見極めて使うリテラシーが必要だ」と注意喚起する委員長談話を発表した。

　宮内社長は「放送上のミスがあいついだことは大変遺憾に思っておりまして、委員長談話を重く受け止めているところでございます。この談話を全社で共有するとともに、社員、あるいはスタッフのリテラシーの向上を図る研修、制作体制、職場環境のあり方を見直して、再発防止に努めて参りたいと思います」とした。

　また、担当役員は委員長談話について「『やめる勇気を持て』というのが核心かなと思っています。チェックが不十分である時は、生番組である時はそのコーナーをやめて別のもので代替する必要はあると見ております」と、いわゆる裏取りができない話題は放送を見送ることも必要とした。