「歳に似合わず、すごい勝負師」 師匠が見た藤井四段

 昨年12月から快進撃を続ける藤井四段。定評のある終盤力だけでなく、14歳とは思えない勝負強さも持ち合わせる。2日に20連勝を懸けて対局した澤田真吾六段(25)との一局。敗勢だった藤井四段は、読み切った上で相手のミスにかける勝負の一手を放った。幼少期から神童ぶりを見てきた師匠の杉本昌隆七段は「あの歳に似合わず、すごい勝負師なんですよ。あの辺も強さなんですよね」とうなずいた。

 祖母が買い与えた将棋セットで、初めてその世界に触れたのが5歳の夏。同じ年の冬には近所の将棋教室に通い始め、480ページある駒落ち将棋の定石本をわずか1年でマスターした。教室の文本力雄塾長は「幼稚園児が20級から4級に1年で上がって、驚きを超えて逸材と思った。体の細胞が将棋でできているようだった」と懐かしむ。それからわずか9年。神童は、日本中を驚かせる怪物に成長した。

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