高橋一生 浮かれず、おごらず…大河「直虎」で井伊家家臣・小野政次を好演

 俳優・高橋一生(36)が“名脇役”の枠を越えて、相次ぐ出演作で主役を食う勢いを見せている。NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(総合、日曜後8・00)では、柴咲コウ(35)演じる主人公・井伊直虎の幼なじみで、井伊家家臣の小野政次を好演。第18回の7日は、放送直後から直虎との緊迫シーンがネットで話題となった。近年は主要キャストに“昇格”しつつあるが本人は「評価してくださる人それぞれで、高橋一生像は違っていい」というポリシーで、無欲に演技と向き合っている。

 近年急速にブレークした感があるが芸歴は長い。10歳のときに子役でデビューしており、すでに25年以上だ。長らく名脇役として作品に花を添え続けてきた高橋だが、17年1月期のドラマ「カルテット」など、昨今はメーンキャストとしての出演が増加。自身は13年を転機の時期に挙げる。

 「ドラマ『Woman』くらいが始まりですかね。出していただけるスパンが短くなってきたと感じてます」。売れっ子に仲間入りした現状にも、「事務所の方には、『調子に乗るな』と言われてますから。自分で『来てる』なんて言うと、そんなことはない、と返される教育を受けてます」と浮かれる様子はない。

 放送中の大河ドラマ「-直虎」で演じるのは、主人公・直虎の幼なじみで、家老として井伊家に仕える小野政次。物語の最重要人物の1人といえる、メーンキャラクターだ。吹越満が演じた父・政直の面影を持たせるため、1週間で体重を4~5キロ落としたプロ根性も、「これを言っちゃうと、(視聴者に)バイアスがかかるんですよね…。ほおがこけて、クマができてるのは作ってますので、体のことは心配してくださらなくても大丈夫です。激務が原因じゃないですよ!!」と笑いのネタにしてしまう。

 「お芝居はセリフの応酬ではないと思ってます。呼吸や間を、大事にしたい。歌舞伎や能の拍子木の間に、人間の本質的なものが宿ると思うので」というのが、役者としての信条。主演・柴咲の脇を固める「-直虎」の撮影現場でも同じだ。

 「前はコウさんから『この人どんな芝居するんだろう?』と見られてましたが、今は『政次は大丈夫』と目に表れていて、安心してくれてる気がします。セリフをしゃべってなくても、行間の余白を目配せで分かってもらえるのは、コウさんだからこそ」。

 いつかは大河で主演を狙いたいか-。最後の質問に対する回答も謙虚そのもの。「もし話をいただけたらうれしいですけど、使ってくださる側の価値基準。『これをやりたい』という欲が年々なくなってきてて…周りには『おじいちゃんみたいになってきてる』と言われてます。来る物を真摯に受け止めて、お仕事をしていけたら」。浮かれず、おごらず、役者道の歩を一生懸命に進めていく。

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