高良健吾 熊本地震から1年、故郷の現状知ってほしい

涙をぬぐう高良健吾=東京・六本木
舞台あいさつした(左から)行定勲監督、石橋静河、米村亮太朗、高良健吾、中別府葵=東京・六本木
募金のお願いをする行定勲監督(左)と高良健吾=東京・六本木
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 俳優の高良健吾(29)が、故郷を襲った熊本地震からちょうど1年となる14日、都内で行われた映画「うつくしいひと サバ?」(今夏公開)の上映会に登場し、復興への思いを口にした。郷土を舞台に行定勲監督(48)らキャスト、スタッフのほとんどを熊本出身者が務めた映画の続編。上映後にはチャリティー募金も行い、「熊本の人には喜んでほしい、元気になってほしい。県外の人には熊本らしさを知ってほしい」と映画の力が広がることを願った。また、被災地・熊本では追悼式が行われ、復興と犠牲者への祈りが続く一日となった。

 大粒の汗を袖でぬぐい、高良は「今の熊本に興味を持ってもらうことが、未来の熊本のためにつながっていくんじゃないか」と、胸の内を明かした。

 前作「うつくしいひと」は、地震前の2015年10月に撮影した熊本のPR映画。崩落前の熊本城や雄大な自然が映し出された短編で、この1年間、チャリティー上映を約200回繰り返してきた。

 続編「サバ?」は昨年10月30日~11月5日にかけて撮影。被災した阿蘇や益城町を舞台に、前作から一変した熊本の現状を描いた。セリフや人物設定は、すべて取材から生まれたものという。

 行定監督は、「益城町で『助けになりたい』と話していたら、高齢の方に『オレたちが60年住んだ家が倒壊した。この絶望を救えるとや?』と言われたんですね。その感情は知るべきだと思ったんです」と製作のきっかけを説明。「サバ?」はフランス語で「元気?」の意味で熊本へのエールが込められている。

 高良は熊本市出身。九州を転々とした時期もあるが、多感な中高を熊本で過ごした。地震の直後には現地入りし、お忍びで給水活動や炊き出しのボランティアを行った。以降もプライベートで支援活動を続けている。

 「引きこもっていた友達が地震があって、家から出てきたんですね。そいつにとって地震って何だったんだろう、と思った。それが印象に残ってます」。複雑な感情を胸に、これからも熊本のために行動していく。

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