渡瀬恒彦さん死去、72才 15年秋から胆のうがんと闘う

 映画「仁義なき戦い」シリーズ、「南極物語」、ドラマ「十津川警部」シリーズや「おみやさん」、NHK朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」などに出演した俳優の渡瀬恒彦(本名同じ)さんが14日午後11時18分、多臓器不全のため都内の病院で死去した。72歳。所属の東映東京撮影所が発表した。

 渡瀬さんは俳優・渡哲也(75)の実弟。4月からスタートするドラマに出演する予定で、3月からの撮影に向けて準備を進めていたという。しかし、2月中ごろに左肺に気胸を発症し、入院治療を続けていた。その後、3月に入り、敗血症を併発し多臓器不全により亡くなった。兄は俳優の渡哲也(75)。葬儀は、渡瀬さん本人と家族の意向により親族のみで営むという。

 東映撮影所は「渡瀬恒彦のファンの方々、撮影をご一緒させていただいたキャスト・スタッフの皆様から並々ならぬご声援をいただき、最期まで幸せな俳優人生を全うできましたことを心より感謝申し上げます」とコメントを発表した。

 渡瀬さんは2015年秋に胆のうがんが発覚。治療を行いながらドラマ出演などを継続していた。今月2日に都内で行われた仲間由紀恵(37)主演の2夜連続ドラマ「そして誰もいなくなった」(25・26日、後9・00)の制作発表を欠席。関係者は欠席を「スケジュールの都合」と説明していた。会見の席上、共演の津川雅彦(77)は「渡瀬恒彦はがんを押して頑張ってくれた。現場ではみんなが優しく気遣っていた」と語っていた。

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