鈴木清順監督死去 「ラ・ラ・ランド」にも影響…独自の色彩感覚と映像美

 「ツィゴイネルワイゼン」など独特の色彩感覚と映像美学で知られた映画監督・鈴木清順(本名・鈴木清太郎)さんが13日、慢性閉塞性肺疾患のため、都内の病院で亡くなった。93歳。日活が22日、報道各社に発表した。葬儀・告別式は故人の遺志により、近親者で営まれた。

 ベルリン国際映画祭で審査員特別賞を受賞した「ツィゴイネルワイゼン」(80年)をはじめ、「夢二」(89年)「オペレッタ狸御殿」(2005年)など、前衛的な世界観と独特の色彩感覚は“鈴木美学”と言われ、世界中で熱狂的ファンを獲得し、国内外の映画関係者に多大な影響を与えた。

 米アカデミー賞13部門で歴代最多タイの14ノミネートを果たし、本年度(26日発表、現地時間)の大本命と言われる「ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼル監督も、今年1月末の来日会見で、影響を受けた作品に清順監督の「東京流れ者」(66年)を挙げていた。

 「ラ・ラ・ランド」には「雨に唄えば」「シェルブールの雨傘」など、名作ミュージカルへのオマージュが随所に織り込まれているが、チャゼル監督は「鈴木監督の『トウキョウドリフターズ』(東京流れ者)は隠されたオマージュ。絵コンテの段階から(要素が)入っていて、ワイドで撮っているところも、ポップアートのような色合いもそう」と影響を明かしていた。

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