根津甚八さん死去 死因は肺炎…哀愁のある演技、寡黙な人柄で魅了
2010年に俳優を引退した根津甚八=本名・根津透=さんが29日、都内の病院で亡くなった。69歳。かねて病気療養中だった。所属事務所が報道各社にFAXで死因を公表。「深部静脈血栓症及び肺塞栓症による肺炎のため本日12月29日昼、都内病院にて逝去いたしました」と記されている。
なお、葬儀については、故人の遺志により近親者のみの密葬を執り行うという。
根津さんは1978年、大河ドラマ「黄金の日日」で脚光を浴び、82年の映画「さらば愛しき大地」で日本アカデミー賞主演男優賞を受賞。ほかに「吉原炎上」などでも存在感が光った。黒澤明監督の映画「影武者」や「乱」などにも出演。哀愁のある色気は男女問わず、多くのファンを魅了した。演技同様に寡黙な人柄だった。
根津さんは1993年に撮影で落馬し腰椎(ようつい)を損傷。2001年ごろ右目下直筋肥大という目の病気を発症。物が二重に見える「複視」に苦しみ、右目下まぶたが垂れ下がってきたことから、俳優の“顔”を取り戻すため、何度も整形手術を繰り返した。
04年7月に人身事故を起こし、被害者が亡くなってからは、公の場に出ることがなくなっていた。
01年秋ごろからうつ病も患っており、持病の椎間板ヘルニアも悪化したことなどで、10年9月に俳優を引退した。
2015年9月に公開された東出昌大主演の映画「GONIN サーガ」で、石井隆監督との男の友情から、一度限りの俳優復帰を果たしており、これが遺作となった。
