ブル中野、引退受け入れられず女子プロレス界と絶縁13年 ゴルファー挑戦も挫折

 元女子プロレスラーのブル中野(50)が、28日に放送されたテレビ朝日系「しくじり先生 俺みたいになるな!!3時間SP」に出演し、プロレス界と“絶縁”していた13年間を語った。

 ブル中野は全日本女子プロレスでヒールとして活躍。さらに米国のWWF(現WWE)にも参戦し、日本選手で初めてのチャンピオンにもなった。ファイトマネーは3分100万円で「だいたい1試合10分ぐらいあるんで、300万円ぐらいいただいていた」。さらに入場者数によってもらえるボーナスもあったという。

 しかし29歳の時、試合中に左足の靱帯(じんたい)を断裂。選手生命を絶たれた。「もうこれは(プロレスが)できないと思った時に、真っ暗でした」と振り返った。現役にこだわりがあったブル中野は、オファーされた指導者や解説の仕事を全て断り、「みじめな自分の姿を仲間に見られたくない」と、プロレス仲間の連絡先を消去。引退会見も行わず、表舞台から姿を消した。

 29歳で引退したブル中野は、一時は酒浸りの生活に陥り、自殺も考えたという。そこから一念発起し、プロゴルファーを目指すことを決意。100キロを超えていた体重を、4カ月で50キロも減らした。日米で10年間、プロゴルファーを目指したがかなわなかった。40歳でゴルフを断念した。

 その後は日本でムエタイのジムに一般会員として通い、そこでプロのムエタイ選手・青木大輔と知り合い交際。ブル中野であることは隠していたが、過去を知った青木が「何でそんな立派な過去を隠すの?君が生きてきた証しなんだから、もっと誇っていい」と言われ、「胸のつかえが取れた気がした」という。

 お世話になった全日本女子プロレス会長の葬儀に参列し、絶縁していたプロレス仲間に再会。「あのころと変わらない態度で、何も詮索せず私に接してくれました」と、関係修復した。

 その後、青木大輔と結婚。「ブル中野にけじめを付けるため」に、体重を100キロに増やして引退興行も行った。現在は解説に加え、バーを経営しているという。

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