ピース又吉 太宰治の「碧雲荘」残そう

 作家太宰治(1909~48年)が暮らした東京・荻窪のアパート「碧雲荘(へきうんそう)」を残そう-。太宰の愛読者として知られる芥川賞作家でお笑い芸人の又吉直樹(35)が14日、碧雲荘の保存を訴える地元住民ら主催のシンポジウムに招かれ、太宰について「僕が好きと言っても、びくともしない。ファンもアンチも全部引き受ける強さがある」と熱い思いを語った。

 太宰が碧雲荘に住んだのは36年11月から37年6月までの約7カ月。駆け出し作家だった太宰は、薬の中毒症状で体調を崩し、病院から退院した直後。短編「東京八景」でも碧雲荘は「天沼のアパート」として登場する。

 又吉さんは「現役の作家で好きな人はたくさんいるけれども、誰が好きかと聞かれると、まず太宰を挙げる」と太宰愛を披露。碧雲荘については「そこまでシンプルじゃないと思いますけれども、碧雲荘が残って太宰の小説を読むきっかけになったらと思います」と述べた。

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