綾瀬はるか 平和への願い語り継ぐ

 原爆投下直後の広島の町をイメージしたセットで朗読する綾瀬はるか
 1969年放送の杉村春子さん版「碑」
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 女優の綾瀬はるか(30)が、日本テレビ系の終戦70年ドキュメンタリー特番「いしぶみ~忘れない。あなたたちのことを~」(8月1日、後1・30)で被爆者遺族の手記を朗読することが9日、分かった。国民的女優の故杉村春子さんを朗読者に迎え、1969年に放送された伝説的な番組のリメーク。演出は綾瀬主演の映画「海街diary」の是枝裕和監督(53)で、再びコンビを組んで、広島で被爆した子供たちの悲劇を伝える。

 杉村さんがつむいだ平和への願いを、半世紀近い時を経て綾瀬がよみがえらせる。2人は共に広島出身。原爆で壊滅した故郷の惨状を後世に伝えるという思いが継承された。

 生徒321人が被爆死した旧制広島二中を題材にした原典のテレビ番組「碑」は、文化庁芸術祭優秀賞などを受賞した戦争ドキュメンタリーの秀作。綾瀬は同作で杉村さんが朗読した「遺族の手記」を、文言を変えることなく再び読み上げる。リメーク版もオリジナル版と同様、広島テレビが制作した。

 1945年8月6日、原爆投下直後の広島の町を光と影でイメージしたセットで、綾瀬は「少しでも原爆を知るきっかけにしてほしいです。若い世代に伝えていくことが大事」と朗読シーンを撮影。「子どもたちが亡くなる前に最後に残した言葉を受けて、感じることもたくさんあると思うので、ぜひ聞いていただきたいと思います」と訴えた。

 「海街」に続く是枝作品となる綾瀬は「朗読が初めてだったんですけど、セットもこだわられていて、世界観に入りやすい環境を用意してもらいました」と感謝。是枝氏は綾瀬の声の表現力を「見ている人に感情が増幅して伝わる」と絶賛した。銀幕で培ったコンビネーションで、戦争のせい惨さを語り継ぐ。

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