卒業から1カ月…篠田麻里子の独白

 元AKB48の篠田麻里子(27)が7日、福岡市内でデイリースポーツのインタビューに応じた。

 AKB卒業から1カ月半。主要メンバーが大量卒業し、残されたメンバーが危機感を訴えている現状に「大変なのは最初からやってるメンバー。このままいてもいいのかという不安や、メインでやりたいのにサポートする側をやらないといけない。売れてても物足りなさが出てくる」と心情を理解した上で、「誰かがやめたら新しいAKBになる。それが面白さ。今を乗り越えたら、新たな目標が出てくる」とエールを送った。

 勢いの出てきた後輩に道を譲る形でAKBを7月22日に卒業した篠田。最年長で常にグループのお姉さん的存在だった“マリコ様”がAKB時代に抱えた不安、メンバーへの想い、結婚観まで、素直な気持ちを語った。

 1期生で総監督の高橋みなみ(22)が「主要メンバーがどんどんやめていく。今が勝負時。どう乗り切ったら…」と危機感をあらわにし、指原莉乃(20)が「前の(AKB)の方が良かった、とか言われる」と悩みを口にするなど、“残された”メンバーが不安や危機感をあらわにする現状に対し、篠田は、「今、大変なのは最初から8年やってるメンバー。維持しなきゃいけないし。新しい子が入ってきて、自分がいていいのかという不安感もあるし、本当はメインでやりたいのに、育てなきゃならない、サポートする側をやらないといけない」と心情をおもんぱかる。

 それは自身も経験した思いだった。「年齢がいくと、(AKBにいても)楽しめなくなっちゃうのかな、という不安もあったり、このままでいいんだろうかと悩んだ。後半(最後の2年)は私も寂しかった。チームAだけだった昔の画像をたまに見ると、売れてなかったけど、楽しかったなあ、と。売れてても物足りなさが出てくるし、(メンバーにとっては)今がそうかもしれない。でも私は、後輩のサポート役に回ろうという目標ができた」とAKB時代を振り返り、「(目標だった)東京ドーム公演をやって、あっちゃん(前田敦子)がいなくなって…。前田敦子に変わるものはないけど、新しい、いい子たちがたくさん入ってきてる。私のポジションにも入ってくる。新しいAKBが入ってくると、それが面白さになる。今を乗り越えたら新たな目標が見つかると思う」と現メンバーを激励した。

 「アイドルという職業をやっていた。私生活を殺すというか、色々なものを抑えてきた」というAKB時代は3カ月に1回程度だった休みが、卒業後は週に1回に。「一度に2つをやらないと気が済まない。せかしい(せっかち)なんです」と、その休みもヨガ教室と料理教室に通い始めた。

 精神的にも肉体的にも余裕を持てるようになり「ちょっと周りに優しくできるようになりました」と笑顔を見せる。恋愛については「恋愛体質じゃないので。どっちかっていうと友達派。ご飯行くのも、知らない男性とは行かないし、合コン経験もゼロだし。人見知りだし。中味が男っぽいので女子とつるんでる方が楽しいんです」と笑い、「仕事が一人前になったら結婚を考えたいな。独り立ちしたばっかりだし、恋愛してる場合じゃない」と“男前”に言い切った。

 【ricori地元・福岡にオープン】

 篠田がデザイン&プロデュースするファッションブランド「ricori」が8月31日、地元である福岡の博多阪急にオープンした。

 ファッションの専門学校を卒業した篠田は、08年からファッション誌「MORE」の専属モデルを務め、昨年12月には自ブランド「ricori」を立ち上げた。

 博多店は東京、大阪に続く3店舗目で、「地元の福岡にオープンするのが夢だった」という。「街を歩いててもデザインのことを考えている」という“ファッション脳”。「ricoriの服が、女の子が来て楽しくなれる魔法の一枚だったらうれしい」「タレントショップとして見てもらいたくない」と話した。

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