遼、涙目で“無免許運転”を平謝り「法律の部分を認識していなかった」

 【2011年6月11日デイリースポーツ紙面より】

 男子ゴルフの石川遼(19)=パナソニック=が10日、メジャー第2戦の全米オープン(16日開幕)への出発前に成田空港で会見。冒頭、今春に米国で取得した国際運転免許証が日本国内では無効と知らず、5月下旬まで乗用車を運転していたことを謝罪した。関係者によると、9日には埼玉県警が同県内の石川の自宅を訪れ、任意で事情聴取を行ったという。今後の行政処分などについては未定だが、全米オープンには予定通り出場。会見で時折目を潤ませた石川は、反省と傷心の思いを胸に飛び立った。

 メジャー挑戦を前にした、華やかなムードは全くなかった。初夏の米国へ向かうには不釣り合いな、黒のスーツに濃紺縞(じま)入りのネクタイ姿。石川は神妙な面持ちで会見場に姿を現した。スポンサー航空会社のボードも、この日は設置されていなかった。

 「本当にすみませんでした」。順風満帆だったゴルファー人生に初めて訪れたコース外での不祥事に、深々と頭を下げた。2月に米国で取得した国際免許は、2002年の道路交通法改定により、現地に3カ月以上滞在しなければ日本では有効とならない。5月下旬に自宅近くの大会コースに自家用車を運転して来て周囲から指摘され、ようやく“無免許運転”が分かった。その後の2試合連続予選落ちを偶然の一致と見ることは不自然かもしれない。

 「今後、国際免許がどうなるかは自分にも分かりません」。“無免許運転”が明るみになった9日には、埼玉県松伏町の石川宅に、同県警交通課の係官が事情聴取に訪れた。関係者によれば、米国で国際免許を取得したいきさつを問われ、本来は無効な日本で有効と勘違いした経緯を調べられたという。

 「法律の部分を認識していなかった」という石川の言葉を警察当局が信用した場合、一般的に無免許運転の立件起訴等には至らず、未成年でもある石川には注意などの処分で済まされる見込み。自宅聴取では係官から、今後日本の免許をどうすれば取得できるかの指針も示されたもようだ。

 「事故が起きる前に指摘されたことは感謝する部分」と石川は懸命に前を向く。当然、5月23日からはハンドルを握っていない。渡米後は合法的に運転できる状況だが、関係者は「運転はしないはずです。自分のすべきことは全米オープンに集中することと分かってますから」と断言する。

 「これからもよろしくお願いします」。反省と悔恨の言葉を吐き出し、石川は安どにも似た表情で機内へ向かった。

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