ジャンボ尾崎専属の佐野木キャディーが追悼 最後に会ったのは10日、交わした約束「一生懸命、右手を出してくれてがっちり握手したよ。涙が出たなあ」「ジャンボ機が立派に飛び立っていったね」
23日に亡くなったプロゴルファー・尾崎将司さんの訃報を受け、日本初のプロキャディーとして長年、尾崎さんを支えた佐野木計至さんが、追悼の言葉を寄せた。佐野木さんは海南高で尾崎さんの1学年下、ともにセンバツ優勝を果たす。早大を経て会社員となるも、尾崎さんに誘われ専属キャディーとなり、数多くの優勝に関わっていた。
◇ ◇
12月23日午後3時21分だって。ジャンボの通信簿みたいやな、言うたら怒られるかなあ。ジャンボに呼ばれて自宅に行ったのが10日。家族以外では僕が最後になったかなあ。もうあんまり声は出んかったけどね、それでもいろいろお話したよ。
実は以前からふるさとにお墓を建てていてね。(徳島県)宍喰の。ジャンボのお墓はゴルフボールのディンプルを入れてて、かっこいい、スマートな造りよ。その30メートル横に、僕のお墓も作ったから「死んでもまだ一緒におらなあかんのか」いうて、2人で大笑いしたなあ。今はシートでカバーしてるから「佐野木、除幕式盛大にやってくれ」、「分かった」いうてまた笑ってね。
思い出は、それこそ数えきれんよね。ただ、ジャンボの名場面のところに必ず一緒にいることができたというのが、今となっては本当にありがたい話やなあって思う。おかげで僕もいい人生を送らせてもらった。
こないだ、最後に会った時に言うたんよ。「ジャンボ、向こう行っても一生懸命、練習しとってよ。僕もすぐ行くから、またあの世で勝ちまくろうな」って。ジャンボは声が出んかったけど、一生懸命、右手を出してくれて、がっちり握手したよ。涙が出たなあ。
ジャンボ機が、立派に飛び立っていったね。





