尾崎将司さん死去 78歳 S状結腸がんのため “ジャンボ”の愛称で活躍 国内ツアー最多94勝、生涯獲得賞金歴代トップのレジェンド 1年前に診断、ステージ4も本人意志で自宅療養選択
男子ゴルフで国内ツアー通算94勝を挙げたジャンボ尾崎こと、尾崎将司さんが23日、S状結腸がんのため死去した。78歳だった。24日、長男の智春さんが発表した。
発表文全文は次の通り。
「約1年前の診断後、本人の強い意志により自宅療養を続けてまいりました。ここに生前のご厚誼を深く感謝し、慎んでご通知申し上げます。葬儀につきましては故人の遺志により近親者のみの家族葬として執り行います。誠に勝手ながら御香典ご供花ご供物ならびに弔問の儀は固くご辞退申し上げます。なお、後日お別れの会の開催を予定しております。詳細は決定次第、改めてご案内申し上げます。令和7年12月24日 尾崎智春」。
尾崎氏は1947年1月24日、徳島県宍喰町(現海陽町)出身。海南高時代は野球部のエースとして64年春にセンバツ制覇。翌年、西鉄に入団したが、実働3年で退団した。
プロゴルファーを目指し、70年のプロテストに合格すると71年の日本プロで初優勝。96年のダンロップフェニックスで通算100勝を達成した。
02年の全日空オープンで55歳241日のツアー最年長優勝記録を樹立。13年のつるやオープン初日に62をマークし、レギュラーツアーでは史上初となるエージシュートも達成した。通算113勝(うちツアー94勝)は世界プロツアー最多で、2010年に世界ゴルフ殿堂入りした。生涯獲得賞金は約26億9000万円で国内男子歴代トップ。
ニックネームはジャンボ。青木功、中嶋常幸との“AON”としてだけでなく、弟の健夫(ジェット、通算15勝)、直道(ジョー、同32勝で永久シード)との尾崎三兄弟としても一時代を築いた。また、兄弟に飯合肇(コング)、川岸良兼らを加えたジャンボ軍団としても男子ゴルフ界を席巻した。
千葉市内に構えるジャンボ軍団専用練習場(通称ジャンボ邸)で15年からは当時高1の原英莉花を指導。ジャンボ尾崎ゴルフアカデミーを主催して男女ジュニアの育成に努め、特に女子が原に加えて西郷真央、笹生優花、佐久間朱莉らトップ選手を輩出した。




