「チャンスが来た」菅楓華 64マークし最後尾60位から一気4差6位 初優勝「つかみ取りたい」
「女子ゴルフ・アース・モンダミン・カップ・第3日」(28日、カメリアヒルズCC=パー72)
最後尾の60位から出たツアー初勝利を狙う菅楓華(20)=ニトリ=が8バーディー、ボギーなしで、大会コースレコードと自己ベストに並ぶ64をマークし、首位と4打差の6位に浮上した。ツアー通算3勝目を狙う河本結は72で回り、通算10アンダーで首位を守った。また、佐久間朱莉(大東建託)と菅沼菜々(あいおいニッセイ同和損保)が、17番パー4でティーショットを16番方向に打っていく変則ルートを披露してギャラリーを沸かせた。ともにトップと1打差の2位。
たった1打が地獄から天国への夢チケットとなった。前日、最終18番まで3オーバーと、カットラインの下にいた菅。ここで4メートルのバーディーパットをねじ込んで、カットラインぎりぎりで決勝進出を決めた。
菅のプレーはそれにとどまらなかった。「今日は解放感があった」と気持ちよくクラブを振っていくと、前半、13番パー3で5メートルを沈めて初バーディー。「あのミドルパットからいい流れになりましたね」と、そこから3連続で面白いようにスコアが伸びていった。
大会コースレコードと自己ベストに並び、終わってみれば60位からの大ジャンプアップで、首位と4打差にまで迫ってきた。「あの1打で予選通過したところから…。初めて過ぎて不思議な感じです」という。
2年目の今季は開幕から2戦連続2位、4戦連続でトップ10入りと好調だった。ただ、試合を重ねるにつれ「ドライバーが悪くなって、開幕あたりのいい感じが分からなくなった。気持ちが弱くなっていた」と調子を落とした。そこで、あえて「振り切ること。フィニッシュを取ること」の二つを自らに言い聞かせることで、スイングの切れ味が戻ってきた。
弱気も消えた。「チャンスが来たと思っている。(初優勝を)つかみ取りたい」と最終日、連日のごぼう抜きを誓った
◇菅 楓華(すが・ふうか)2005年5月17日、宮崎市出身。6歳の時にゴルフを始めた。日章学園高3年時の23年プロテストで一発合格し、昨年ツアーデビュー。22試合に出場し、トップ10入り4回、年間ポイントランク63位。今季はQT20位で参戦し、出場15試合中、開幕から2戦連続で2位に入り、トップ10入りは開幕から4戦連続を含めて5回。168センチ、64キロ。





