入谷響19歳 初V決めた!ルーキー1番乗り 首位の緊張感、猛追に焦りも師匠からの言葉で吹っ切れた

 ツアー初優勝を果たし、祝福される入谷響
 13番でショットを放つ入谷響
2枚

 「女子ゴルフ・ニチレイ・レディース・最終日」(22日、千葉県袖ケ浦CC新袖C=パー72) 

 昨年のプロテストを突破した19歳の入谷響(加賀電子)が単独首位から出て4バーディー、4ボギーの72で逃げ切り、通算12アンダーでツアー初優勝を果たした。今季のルーキーでは優勝1番乗り。2週連続優勝を狙った高橋彩華は72で、ささきしょうこ、永峰咲希と並んで4打差の2位となった。

 優勝者が決まった18番グリーンで、祝福の輪ができた。待っていたのは、菅楓華、都玲華、清本美波、中村心。その中心に主役の入谷がいる。2005年生まれ、または2024年プロテスト合格の、同世代・同期の先頭に立った瞬間だ。

 「みんなに会って、ようやく実感がわいた。アマチュアのころから戦ってきた選手たち。自分のモチベーションになっているし、負けたくないと思っていた」。少し涙ぐんで喜びを語った。

 前日は後半にハーフ29という驚異的なスコアを出して首位に立ち、2位に4打差をつけてスタートした。だが、好スコアの翌日は魔物が潜む。開始してすぐに、喉が渇いた。前日までにはない緊張感からだった。

 前半は1バーディー、3ボギー。7番でスコアボードを見ると、今週が600試合出場になった藤田さいき(JBS)が猛追していることを知り、焦りが増した。

 ここで励みになったのは、前日に師匠の中嶋常幸から入っていたLINEの言葉だ。『思い切って。なるようにしかならないから』。小学生時代から、主宰するトミーアカデミーで指導してくれた恩師だ。10番パー5の3打目は、3番ウッドでピン左奥1メートルに乗せてバーディー。11番はバンカーの目玉から2・5メートルに出してパーセーブ。この2ホールで焦りが消えた。

 小学5年でアカデミーのテストを受けたとき、師匠から「ゴルフで一番大事なのは、アドレスだよ」と言われた。以来、中学時代は毎日300回の素振りを繰り返し、多い日は1000球打つ日もあった。ブンブン振るから「ブンちゃん」と呼ばれている。一緒に合宿に行くのが、何よりも楽しみになった。

 「大好き。ありがたい存在です」。日本で活躍してから、米国に行きたい。それは、師匠が通ったのと同じ道だ。

 ◇入谷 響(いりや・ひびき)2005年12月21日、愛知県豊川市出身。6歳からゴルフを始め、中嶋常幸が主宰するトミーアカデミーで指導を受ける。中京高(通信制)を経て、朝日大2年在学中。2度目となった昨年のプロテストを7位で合格した。予選会(QT)ランク18位となり、今季デビュー。160センチ、75キロ。

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