「女子ゴルフ・ニチレイ・レディース・第１日」（２０日、袖ケ浦ＣＣ新袖Ｃ＝パー７２）

　昨年のプロテストに合格した西沢歩未（２２）＝フリー＝が６バーディー、１ボギーの６７で回り、入谷響とともに首位と１打差の２位で発進した。２９歳でツアー２勝の岡山絵里が７バーディー、１ボギーの６６をマークして首位に立った。トップと２打差の４位に都玲華ら５人がつけた。

　昨年のプロテストに５度目で合格した西沢は、レギュラーツアーは主催者推薦をもらった今大会がプロ初出場だが、プレーぶりは堂々としていた。インの前半を１バーディー、ボギーなしで折り返すと、後半は５バーディー、１ボギー。「すごく今日が楽しみだったけれど、スコアのことは考えていなかった」と本人もびっくりだ。

　アマ時代は日本女子オープンなどツアーに４試合出たが、全て予選落ち。３度目のプロテストに２次で落ちた時はショックでクラブを１カ月ほど握れず、練習先の茨城・大洗ＣＣでキャディーのアルバイトに明け暮れた。昨年の最終テストで８０をたたいた初日の夜は、ワーキングホリデーの制度でオーストラリアへ働きに行こうと真剣に考えたが、２日目からＶ字回復。７位で合格した。

　今大会を上位で終えられれば、今大会後にシード権のない選手の優先出場順を見直すリランキング制度で今後の試合に出られる可能性が出てくる。もっとも、本人は目の前のことで精いっぱいで「優勝のイメージはない。明日も今日みたいに一生懸命やるだけ」と屈託なく笑うばかり。この無欲さが最大の武器になる。