稲垣那奈子が初V 早大出身としても女子初「うわ~、優勝しちゃった」スポーツ科学部で人体学んだ経験活き「間違っていなかった」

 プロ初優勝の稲垣那奈子
 初優勝を果たし、同組の選手に祝福される稲垣那奈子
 通算7アンダーで初優勝を果たした稲垣那奈子
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 「女子ゴルフ・リゾートトラスト・レディース・最終日」(1日、グランディ鳴門GC36=パー72)

 首位タイからスタートしたプロ2年目の稲垣那奈子(24)=三菱電機=が2バーディー、3ボギーの73で回り、通算7アンダーでプロ初優勝を果たした。早大出身者としては初の女子ツアー優勝となった。1打差2位に神谷そら、川岸史果が続いた。アマチュアの岩永杏奈(16)=大阪桐蔭高2年=は69とスコアを伸ばし、通算1アンダーの21位と健闘した。

 マネジメント通りのボギーパットで、稲垣が新たな扉を開いた。2打リードで迎えた18番。フェアウエーからの2打目は「ダフって」2段グリーンの下、14メートル地点にオン。しかし3パットで優勝、の貯金がある。「とりあえず、オーバーさせる」とファーストパットをピン上2メートルに置き、そこから難なく2パットでカップに沈めた。

 この瞬間、国内女子ツアーの歴史の中で、早大出身として初めての優勝者が誕生した。率直な感想は「うわー、優勝しちゃった」だった。

 とにかく自身のゴルフに集中することを優先させたが、「体が緊張していたのか、ナイスショットがほとんどなくて」と、5番のバーディーの後、連続ボギーと苦しい時間を迎えた。しかし、8番でパーオンに失敗しながらも、アプローチ、パターでパーを拾ったところで「うまくいきました」と、悪い流れをシャットアウト。後半に向けてのキーホールになった。

 その後を耐え抜いての栄冠。グリーン上では控えめな笑顔も、待ち受けた仲の良い渡辺彩香、高木優奈、山口すず夏の顔を見ると「さすがにうるっときました」と感激が込み上げた。

 高校時代に周囲からプロ受験を勧められたが「未熟なまま受けてもだめ」と早大進学の意思を通した。腰痛に悩まされた経験から「体のことを勉強したい」とスポーツ科学部に在籍。卒論は腰痛について書き、当時の学びが今も役立っているという。「それがこの優勝につながったとすれば、間違っていなかったな」と話す。目標は「大学を出て、人間性を身につけてから活躍する人がたくさんいる」という、海外でのプレー。その本格的な一歩を踏み出した。

 ◆稲垣 那奈子(いながき・ななこ)2000年8月24日、埼玉県川口市出身。両親の影響で10歳からゴルフを始める。早大卒業後の23年11月のプロテストに2度目で合格。今季はQTランク47位の資格で参戦。ゴルフの他にスポーツはスキー、水泳など。趣味は音楽鑑賞とドライブ。身長164センチ。所属は三菱電機。

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