32歳・堀奈津佳が復活へ首位発進 10年ぶり自己ベストタイ64「もう一人の自分がいるような感覚」
「女子ゴルフ・SkyRKBレディース・第1日」(16日、福岡雷山GC=パー72)
堀奈津佳(32)=サニクリーン=が8バーディー、ボギーなしの64で首位に立った。2打差2位に金沢志奈がつけた。さらに1打差3位に佐久間朱莉、川岸史果、菅楓華が並んだ。前週に優勝し、あと1勝で30勝が条件の永久シード獲得となる申ジエ(韓国)は70で回って24位。
「ちょっと不思議な感じ。もう一人の自分がいるような感覚」。リーダーボードの一番上に自分の名前があるのを見て、堀奈はしみじみと語った。10年ぶりに自己ベストに並ぶ64。パーオンしなかったのは2度だけで、グリーンを外した2度もエッジにボールを止め、18ホールを攻略した。
2013年に2勝。次期エースと期待されたが、その後は予選落ちの連続。シード権も失った。「プロとは思えない球を打っていた。プロやゴルフをやめたいと思ったこともある」。今季は予選会(QT)ランク197位だ。
大きな刺激になったのが、年齢もプロ入りも同じで仲の良い工藤遥加が3月に初優勝したこと。練習場で中継を見ていた堀奈は16番くらいから感動で泣き出し、同時に「自分もまだいける」と思った。
今季のツアーは30歳代の活躍が目立つ。前週までの8戦で30歳代の優勝は3人。「若い選手がどんどん出てきたが、自分はそれどころではなかった。誰かが、ではなくて自分が。今日はよかったけれど、一日一日を、です」。復活ののろしへ、ようやく火種がともった。