米ツアー初Vでメジャー初制覇の西郷真央 極度の不振からたった3年で 折れない心の強さが切り開いた

 「米女子ゴルフ・シェブロン選手権・最終日」(27日、カールトンウッズ・クラブ=パー72)

 西郷真央(23)=島津製作所=が、通算7アンダーで並んだ5人のプレーオフを制してメジャー初優勝を果たした。トップから出て3バーディー、5ボギーの74とスコアを落としたものの、プレーオフ1ホール目でただ一人バーディーを決めた。米ツアーも初制覇で賞金120万ドル(約1億7280万円)を獲得。日本勢はこの大会の勝利も初で、これで女子メジャー5大会全てで勝った。メジャー制覇は昨年のエビアン選手権の古江彩佳以来で5人目(6度目)となった。

  ◇  ◇

 折れない心の強さが実を結んだ。ツアー5勝を挙げた2022年シーズンの終盤に極度の不振に陥ったが、くじけないのが西郷真央。そこからたった3年で世界最高峰の舞台を制した。

 「ボールを打ちながら涙が出てくることもあったけど、死ぬ気で練習して上位に来られるようになってよかった」

 23年4月の富士フイルム・スタジオアリス女子で復活ののろしを上げる8位で終え、安心した表情で振り返った。同シーズンの前は絶不調から抜け出すために、ジャンボ邸で一心不乱にクラブを振り続けた。元々多かった練習量を増やし、グリップの摩擦がなくなるほど。血のにじむ努力は、同年11月の伊藤園レディースでの復活優勝につながった。

 自他共に認める真面目でアスリート気質。とことん考えすぎる性格だが、不調時はジャンボをはじめ、周囲の大人は見守るように接したという。まな弟子の不振も海外進出も、ジャンボは心配していなかった。自らの力で切り開けると信じていたからだろう。(2023~24年ゴルフ担当・中谷大志)

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