「女子ゴルフ・ヤマハ・レディース葛城・第３日」（５日、葛城ＧＣ＝パー７２）

　３位で出たツアー５勝の穴井詩（３７）＝ゴルフ５＝が５バーディー、ボギーなしでこの日のベストに並ぶ６７をマークし、通算１１アンダーで単独トップに立った。首位スタートの藤田さいき（３９）＝ＪＢＳ＝は７０で、１打差の２位に後退した。通算９アンダーの３位には４２歳の全美貞（韓国）ら３人が続いた。最終日は“アラフォー”３人が最終組で優勝争いに臨む。

　混戦の上位に顔を出したのは百戦錬磨の選手たちだ。３７歳の穴井がこの日最少の６７で首位に立つと３９歳の藤田も７０でぴったりマーク。４２歳の全美貞を加えた３人が最終日最終組で顔をそろえた。

　２年前のヤマハを制した穴井は「ベテランになればなるほど攻め方が分かってくる」と言う。パーセーブで辛抱しながら持ち味の飛距離を生かせるパー５は全４ホールでバーディー。１８番は８メートルを沈めるなどパットもかみ合った。

　藤田もパー３の４番と１１番でピンそばに付けるなど安定したショットが光った。途中で順位を気にせず、自らのプレーに集中。競技後に組み合わせを知り「びっくりした。われわれ３人は多分、経験値でやっている」と自負をにじませた。２５勝の全美貞も６８を出し、衰え知らずの力を示した。

　昨年８勝の竹田らが主戦場を米国に移し、勢力図は変わった。若手だけでなく“アラフォー”にも好機が広がり、虎視眈々（たんたん）と優勝を狙う。穴井が「ベテランならではの技を勉強させてもらえる」と言い、藤田は「懐かしいペアリングなので楽しみたい」と勝負のラウンドを見据えた。