杉浦悠太 会心イーグルで8位浮上 プロ初Vで世界の扉開けるか 大先輩・中島から刺激「僕もこういう試合で勝てるように」

 「男子ゴルフ・ISPSハンダ欧州・日本トーナメント・第3日」(27日、太平洋C御殿場C=パー70)

 欧州ツアーと日本ツアーの共催大会は、日没サスペンデッドとなっていた第2Rの残りと第3Rが行われた。第3Rを19位から出た杉浦悠太(22)=フリー=は1イーグル、3バーディー、ボギーなしの65をマーク。通算10アンダーで首位と3打差の8位と、V戦線へ浮上した。通算13アンダーのケーシー・ジャービス(南アフリカ)が単独首位。2打差で中島啓太と木下稜介が日本勢最高の3位につけた。

 杉浦が会心のイーグル締めで、V争いに滑り込んできた。最終18番、残り209ヤードからの第2打を3Iで2オンさせると、下りの5メートルを完璧に読み切った。「打ち出しも良かったし、思い通り。すごく明日につながる」。好感触を残して、逆転を目指す最終日を迎えることになった。

 最大のピンチは、ティーショットを木の根元に打ち込んだ15番だけ。この窮地を「完璧に打てた」という左打ちでフェアウエーに出し、4メートル残ったパーパットをセーブ。前半から危なげなくスコアを積み重ねて、ボギーなしの65に「すごく良かった」とうなずいた。

 今年は2月末からのアジアンツアー「ニュージーランド・オープン」で始動。オフから手応えの良さを感じていたが、いざ試合が始まるとスイングに違和感があった。国内開幕戦だった3月の東建ホームメイトカップも、調子が戻りきらずに14位。その後のオープンウイークで、しっかり修正してきた。

 小学校時代から教わる奥雅次コーチに助言をもらい、大会1週間前には蟬川泰果らとともに、千葉県内で行われた日本ゴルフ協会(JGA)のプロ合宿に参加。ナショナルチームは昨年度に卒業したが、今でも学生時代と変わらずガレス・ジョーンズ・ヘッドコーチらの教えを受け「今までのような大きなサポートをもらってうれしい」と感謝の笑みを浮かべる。

 ナショナルチームの先代主将だった中島啓太は、3月の欧州ツアーで優勝した。同じく世界を目指す身として、大先輩の活躍には「常に先に行っている。僕もこういう試合で勝てるように」と刺激を受けている。今年は国内で賞金王を取って世界進出することを最大目標にするが、今週次第では一足飛びに世界への扉が開ける。

 ◆杉浦悠太(すぎうら・ゆうた)2001年9月12日、愛知県出身。4歳の時に父の博倫さんに練習場へ連れられ、ゴルフを始めた。福井工大福井高2年時に日本ジュニア選手権優勝。日大4年の23年9月に下部のABEMAツアー、ダンロップ・フェニックス・チャレンジふくしまを制すると、11月のダンロップ・フェニックスでツアー史上7人目のアマチュア優勝を達成。優勝会見でプロ転向を宣言した。2023年度デイリースポーツ制定「ホワイトベア・スポーツ賞」受賞。172センチ、74キロ。

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