ラーム 祖国の英雄にささげるV スペイン初の覇者・故バレステロス氏の誕生日
「米男子ゴルフ・マスターズ・最終日」(9日、オーガスタ・ナショナルGC=パー72)
第3ラウンドの残りと最終ラウンドが行われた。2年ぶりの優勝を目指した松山英樹(31)=LEXUS=は第3ラウンドの12番の第2打から再開し、70として5位につけたが、最終ラウンドは2バーディー、5ボギーの75と落とし、通算2アンダーの16位となった。ジョン・ラーム(スペイン)が69で回り、通算12アンダーで初優勝。2021年全米オープン以来のメジャー2勝目、米ツアー11勝目を挙げた。4打差の2位にフィル・ミケルソン、ブルックス・ケプカ(ともに米国)が並んだ。
西日に照らされながら、ラームはウイニングパットを沈めると、両手を突き上げた。首位ケプカに2打差で迎えた最終ラウンドでまくって、堂々の逆転優勝。18番のグリーンを取り囲むパトロンたちも地鳴りような歓声で祝福した。
4番で首位を捉えると、並ばれた同組のケプカが気おされるように後退した。今年から距離が延びた13番(パー5)のティーショットはドライバーで307ヤードを飛ばしバーディー。14番でもスコアを伸ばし、勝利を引き寄せた。
グリーンジャケットに袖を通す直前「何よりも“特別な日”」と話した。4月9日-。12年前に54歳で亡くなったスペイン初のマスターズ覇者、セベ・バレステロスの誕生日だった。「今年は彼の2度目のマスターズ優勝から40周年。何よりも彼の誕生日で優勝できたのは、言葉にできないくらいうれしい」。祖国の英雄に思いをはせ、胸に手を当てた。
1980、83年のバレステロス、94、99年のホセマリア・オラサバル、2017年のセルヒオ・ガルシアに次いでスペインから4人目のマスターズ王者。先輩のオラサバルと熱い抱擁を交わした。「1999年にホセマリアが優勝し、セルヒオの優勝も4月9日だった。運命めいていると思う」。グリーンジャケットに身を包み、感慨深そうに夕日で真っ赤に染まったオーガスタの天を見つめた。
◇ジョン・ラーム 1994年11月10日、スペイン北部バリカ出身。米アリゾナ州立大に進み、2014年に長野県で行われた世界アマチュアチーム選手権で個人優勝。16年にプロ転向し、17年に米ツアー初勝利を挙げた。21年全米オープンでメジャー初優勝。マスターズは今回が7度目で、18年は4位、21年は5位だった。米ツアー通算11勝、欧州8勝。愛称は名前が似ている映画の主人公から「ランボー」。188センチ、100キロ。


