堀川未来夢〝急がば刻め〟で逆転V 飛ばす若手にマネジメント力で対抗

 「男子ゴルフ・マイナビABCチャンピオンシップ・最終日」(6日、ABC・GC=パー72)

 首位と1打差の2位から出た堀川未来夢(29)=Wave Energy=が6バーディー、1ボギーの67と伸ばし、通算17アンダーとして、8月の日本プロ選手権に続く今季2勝目、通算4勝目を挙げた。飛距離自慢の若手にマネジメント力で対抗。自身初の逆転優勝で賞金ランクは4位に浮上した。2打差の2位は河本力、出水田大二郎、岩田寛。プロデビュー戦だった蟬川泰果は通算7アンダーで28位だった。            

 過去の3勝は、全て3打差のリードで最終日を迎えていた。「追う立場で優勝したい気持ちがあった」。15番で抜け出し、18番のバーディーで混戦にけりをつけた堀川は、狙い通りの逆転優勝に会心の笑みを浮かべた。

 昨年の大会は、首位タイでスタートした最終日に1つしか伸ばせず2位。無念を晴らすため、コースマネジメントの力を磨いた。「どうせ届かないのなら、嫌な雰囲気があれば無理をしないように」と、ティーショットはドライバーではなく3番ウッドを多用。得意とする低い弾道のスティンガーショットでフェアウエーを狙うようになった。

 この日、ドライバーを握ったのは2度だけ。バーディーを奪った6番パー5はグリーンの近くで少し右に折れることもあり、3番ウッドでティーショットを打った後、2打目も5番ウッドで刻み、残り102ヤードの3打目をピンの4メートル弱につけた。4日間を通じたフェアウエーキープ率は2位タイの64・286%。安定したショットでスコアが崩れることを防いだ。

 パッティングでも得意のライン読みがさえた。ツアー屈指の速さで知られるグリーンにも「ここまできれいだと読み通りに転がる。ほぼ外すことなく読み切れた」と、むしろアドバンテージとした。

 若手の飛ばし屋には飛距離でかなわない。「彼らにマネジメントされたら太刀打ちできない。(自身にとって)飛距離は武器ではない。(若手が)ドライバーを持ってくれることで助かる部分がある」と、戦略的なゴルフに活路を求めた結果の優勝。「急がば回れ」の格言はゴルフ界にも通用するようだ。

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