上田桃子「雀鬼流」で3度目Vリーチ レジェンド桜井章一氏の著書に衝撃「母の喜ぶゴルフを」

 「日米女子ゴルフ・TOTOジャパンクラシック・第3日」(5日、瀬田GC北C=パー72)

 首位から出た上田桃子(36)=ZOZO=が7バーディー、3ボギーの68でスコアを四つ伸ばし、通算14アンダーで単独トップを守った。最終日に今大会3度目の優勝を目指す。65をマークしたジェマ・ドライブラ(英国)が1打差2位に浮上。2打差3位に山下美夢有、4打差4位に李晶恩(韓国)、藤田さいき、小祝さくら、西村優菜、リン・グラント(スウェーデン)の5選手がつけた。渋野日向子はスコアを伸ばせず通算イーブンパーで58位に後退した。

 12番グリーン脇のボードを見た上田が、静かに燃えた。「私が11アンダーで、トップは13。海外の選手が上にいて、日本の選手も伸ばしていかないといかんぞ、とギアを入れた」。2・5メートルを沈め、後半だけで5バーディーを奪って首位の座を奪い返した。

 3番までに二つ伸ばしたが、5番で短いパーパットを外しボギー。「調子が悪くなる展開にしたのは、ショートパットを外した自分のミスから。その中で『そういうこともあるよな』と我慢できた一日だった」

 今大会前は2週連続予選落ち。その間、伝説の雀鬼、桜井章一氏の著書を読み「衝撃的なフレーズがあった。『とにかくしなやかに』『勝つというより負けない』」

 もう一段階上に行くには、他人をまねるのではなく自分を磨く。自分が持っているものを出し切ることが本当の強さだと学んだ。今大会中もバーディーを取りたい、優勝したいと思う自分をなだめながらプレーする。

 この日はラウンドを見守った母・八重子さんの73歳の誕生日だった。「調子が悪い中で、気持ちを前向きに切り替えるゴルフが大好きなので喜んでくれたと思う。勝ったら最高だけど、母の喜ぶゴルフをすればいい結果になると思う」。柔らかに、しなやかに3度目の頂点に立つ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ゴルフ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ゴルフ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス