高橋彩華 グリーン上からピッチングウエッジ 奇策バーディー 「レパートリー増えそう」

 「女子ゴルフ・リゾートトラスト・レディース・第1日」(26日、メイプルポイントGC=パー72)

 4月のフジサンケイレディスでツアー初Vを飾った高橋彩華(23)=東芝=が5バーディー、1ボギーの68をマークし、首位と2打差の4アンダー2位につけた。最終18番ホールではグリーン上からピッチングウエッジで寄せてバーディーフィニッシュ。1カ月ぶりの2勝目を目指す。6アンダーの首位はサイ・ペイイン(台湾)。高橋と並ぶ4アンダーに菅沼菜々、石井理緒が続き、勝みなみ(23)らが3アンダー5位。

 最終18番パー5のグリーンを取り囲んだギャラリーがにわかにざわめいた。国内女子ツアーではめったに見ない光景。高橋彩がグリーン上でウエッジを持ち、第3打をピンに寄せたのだ。

 「グリーンの上からパター以外のクラブで初めて打ちました。残り200ヤードを2オンさせたのはいいんだけど、カップまで35ヤード、しかもコブを2つ超えていかなきゃいけないラインだったので」

 ボール位置に立った時点で「パターだとライン取りも距離感も難しすぎると思った」という。ピッチングウエッジを手に「カップまでの半分キャリー、半分ランという計算のピッチエンドラン」を選択した。

 「グリーンを傷つけちゃうかもと気になったけど、結果的にはきれいにボールだけ打てました」

 ローカルルールで禁止されていない限り、グリーンでどのクラブを使っても問題はない。米ツアーなどではたびたび目にするシーンとはいえ、国内女子ではそうないこと。高橋は「思ったよりランが出なかったけど」というものの2メートルに寄せ、きっちりバーディーフィニッシュして首位と2打差の2位発進だ。

 前週は今季12戦目にして自身初の予選落ちを喫したが「かみ合わせがうまくいかなかっただけ。まあ、休めってことだったんですかね。土日はほぼ寝てました」と笑った。18番のプレーに「これからのレパートリーが増えそうですね」と胸を張り、1カ月ぶりの2勝目へ全速前進する。

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