「女子ゴルフ・Ｔポイント×ＥＮＥＯＳ・第２日」（１９日、鹿児島高牧ＣＣ＝パー７２）

　サスペンデッドになった第１ラウンドの残りと第２ラウンドを行い、１１位から第２ラウンドをスタートした高橋彩華（２３）＝東芝＝が６バーディー、１ボギーの６７で通算６アンダーに伸ばした。首位と１打差の２位で迎える最終日に、悲願の初優勝を目指す。首位は通算７アンダーの堀琴音。３打差の３位には葭葉ルミと上田桃子がつけた。

　風は強まるばかりで雨も降った。最大瞬間風速は１３・４メートルを計測した悪条件下で、高橋が次々とバーディーを奪った。

　１番パー４で３メートルを決めると、４番パー４は２０メートルを沈めた。１４番パー４は５メートルを沈めるなど後半だけで４バーディー。「ミドルパットが何とか入った。目の前の一打にいっぱいいっぱいだったのが、逆に集中できた」と振り返った。

　長い一日だった。前日は１１番までしか回れず、この日朝７時４０分に１２番のティーショットから再開。計２５ホールをラウンドし「コースを思い出せないくらい疲れています」と苦笑いした。

　２０２０－２１年シーズンはトップ１０が１４度あり、そのうち３位が４度で２位が２度。１９９８年度生まれの黄金世代１０人目の優勝者になるチャンスが今季もやってきた。

　スノーボード男子ハーフパイプの平野歩夢とは新潟・開志国際高の同級生。体育の授業で一緒になった程度の間柄だが、北京五輪での劇的な逆転金メダルには大いに刺激を受けた。「ここぞであれくらい強気でいきたい」

　開幕から２週連続で初優勝者が出た今季女子ツアー。「その波に乗りたいですけど、きょうみたいに一打に必死になりたい」と無欲で最終日に臨む。