松山英樹「『日本人はできないんじゃないか』覆すことができた」【一問一答】

 「米男子ゴルフ・マスターズ・最終日」(11日、オーガスタ・ナショナルGC=パー72)

 2位に4打差をつけてスタートした松山英樹(29)=LEXUS=が4バーディー、5ボギーの73で通算10アンダー、2位に1打差をつけて大会初優勝、日本男子初のメジャー制覇を果たした。松山との一問一答は以下の通り。

  ◇  ◇

 (スコアカード提出後、クラブハウス内の部屋「バトラー・キャビン」で前年覇者のダスティン・ジョンソンとインタビューを受け)

 -緊張しましたか。

 「そうですね。きょうは朝からずっと緊張していたので、最後まで緊張しっぱなしで終わりました」

 -日本から多くの応援があった。

 「それを考えずにプレーしていたんですけど、本当にいいプレーを見せられてよかったです」

 -日本人がマスターズチャンピオンになった意味は。

 「ずっと勝てなかったが、僕が勝ったことで、これから先、日本人が変わっていくんじゃないかと思う。僕もどんどん勝っていきたい」

 -きょうの鍵になったプレーは。

 「18番のティーショットがうまくいったことがキーポイントだった」

 (その後、ジョンソンにグリーンジャケットを着せてもらう。クラブハウス前での表彰式を終え、会見場で現地メディアの質問に答えて)

 -15番パー5の2オンを狙ったショットはグリーン奥の池に落ちた。どんな狙いだったか。

 「14番が終わった時点でスコアボードを見て、ザンダー(・シャウフェレ)と4打差で15番に入った。ザンダーが3連続バーディーで流れが絶対によくなっていると思ったので、4打差があっても、積極的にいかないで追いつかれるよりは、しっかりと狙ってバーディーを取って、次の16番に行きたいと思った。反対に悪い結果になってしまったけど、16番は逆にザンダーが先に(グリーン左の)池に入れたので、それを見て右に安全にいきました」

 -日本人で初めてメジャーを勝った。日本で最高の選手になったと思うか。

 「それは一概には言えない。メジャーを勝った、ということでは(過去に)誰もいなかったので、その意味では一番になったのかと思います」

 -世界中の若い選手のヒーローになった。特に日本の子どもたちに対してどういう思いがあるか。

 「僕がここで勝ったことで、今テレビを見ている子どもたちが5年後、10年後にこの舞台に立って、その子たちとトップで争えたらすごく幸せ。そのためには僕もまだまだこれから先、勝っていかないといけないと思うので頑張りたい」

 -東京五輪の聖火の最終点火者に選ばれるのではないかと言われている。頼まれたら引き受けるか。

 「僕はやらないです。試合のスケジュールも考えて、タイミングが合えばやるかもしれないが現実的ではない」

 -地元開催の東京五輪は金メダル候補になった。重圧か。

 「それはどうか分からない。オリンピックがちゃんと開催されるなら当然、狙いたいと思う。きょうの経験はこの先の人生、必ずプラスになると思うのでよかった」

 -池に入れた15番第2打の残り距離とクラブは。なぜあんなに飛んだのか。

 「ピンまで227ヤード。ダウン(ヒル)を(計算に)入れて。4番アイアンでいい当たりだったんですけど、ちょっとアドレナリンが出過ぎたのか飛びすぎました」

 -日本ではロックスターのように扱われていると感じるか。

 「分からない」

 -最後に優勝したブリヂストン招待(ファイアストーンGC)の最終ラウンドで出したスコア61と、今大会第3ラウンドの65を比較して、どちらがいいゴルフだったか。

 「うーん、どっちもどっちかな。このオーガスタで65という数字を出せたのはすごく自信になった。ファイアストーンは4年前のことなのであまり覚えていない」

 -この勝利は日本のゴルフ界にどんな影響があるか。

 「今の現役でやっている僕より年上じゃなくて、これからゴルフを始めたり10代とか高校生の方が影響があると思う。僕が初めてのメジャーチャンピオンになったことで、今までだったら『日本人はできないんじゃないか』というのがあったと思うが、そこを覆すことができたと思う。そういう子たちに、もっともっといい影響を与えられるように、僕はまだまだ頑張っていけたらと思います」

 -最後のパットが入ったときの気持ちは。派手なガッツポーズはなく、静かな感じだったが。

 「なんて表現すればいいのか。何も考えてなかったというのはありますけど。ザンダーとハグして、(キャディーの早藤)将太と組んで初めての優勝だったので、そこで抱き合った後にやっと、優勝することができたという気持ちになった」

 -緊張していたいうが、プレッシャーがあったのか。どうやって緊張感を抑えたのか。

 「きょうは朝9時半まで寝る予定が、思いのほか早く起きて。そこからいつもならまた寝られるのが寝られなくて。練習とかウオーミングアップとかはすごくいい状態でできたんですけど、1番ホールのティーインググラウンドに立ったら、最終組でトップにいることを考えたら、すごくナーバスになってきた。それでも、この3日間トップにいるのは自分だし、最後の18ホールをしっかりとやり遂げよう、いいプレーをして終わろうとしっかり考えながら頑張りました」

 -10年間、コンビを組む通訳のボブ・ターナー氏との関係はいい影響を与えたか。

 「10年前、僕はまだ大学生でした。きのう終わった後、もともとボブさんはセベ(・バレステロス)のマネジャーとかしていたので、ナーバスな気持ちをどうなぐさめていたのか聞きに行こうと思ったが、あえて聞かないで自分で頑張ってみようと思った。でも、それくらい信頼している人です」

 -一番大事な週に、一番状態がよかった。

 「今年に入って一回もトップ10に入っていなかったし、優勝争いもしてなかったので、先週までは何も期待はしていなかった。でも、水曜日の練習中にショットにすごくいいフィーリングが戻ってきて、いけるかもしれないという自信を持ちながら戦った。きょうはショットが荒れてしまったけど、3日目までいいセカンドショットが打てていたので、そこが要因。最後に18番のいいティーショットを打てたのが一番」

 -米国でのプレーが若い選手の目標になっている。

 「野球ではダルビッシュさんとか前田健太さんとか、大谷とかいろんな人がいます。ゴルフでは僕しかいないので、必然的に僕になるんでしょうけど。もっともっといいニュースを日本に届けられたら、僕を目指してやってくれると思います」

 -マスターズチャンピオンとして日本に帰ったら、どんなふうに迎えられると思うか。

 「どうなるか想像もつかない。このグリーンジャケットを日本に持って帰ること自体がすごくうれしい。どういう反応か楽しみたいと思う」

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