稲見萌寧 逆転V “サンデーバックナイン”でスコア5UP「何が何でも勝つ」

 「女子ゴルフ・ヤマハレディース葛城・最終日」(4日、葛城GC山名C=パー72)

 6位から出た稲見萌寧(21)=都築電気=が6バーディー、ボギーなしの66と爆発し、通算12アンダーで逆転勝ちした。明治安田生命レディース以来の今年2勝目、通算4勝目。2アンダー70で回った19歳の山下美夢有が1打差の通算11アンダーで2位。黄金世代10人目の初優勝を目指した高橋彩華は通算10アンダー3位にとどまった。小祝さくらは68を出し通算9アンダー9位で4日間の競技を終えた。

 勝負強さが際立った。本当の優勝争いの場といわれる“サンデーバックナイン”で5つスコアを伸ばし、スタート前の3打差をひっくり返して優勝をさらった。1組後の山下が18番でバーディーパットを外した時点でV決定。小さく笑みを浮かべ、マスクの下でほっとしたようなため息をついた。

 「年間複数回優勝するのも、4日間大会で勝つのも目標だった。達成できてうれしい」

 有言実行だった。今週は奥島誠昭コーチが、仲よしの高橋彩のキャディーを務めていたが、スタート前に同コーチに対して「私も頑張るから!」と逆転V宣言。「本当に何が何でも私が勝つって気持ちでした」と振り返った。

 優勝を決めたのは気合十分のパットだった。直前に山下が17番でボギーをたたき、通算11アンダーで首位に並んでいた18番。上から5メートルの難しいパットを沈めて単独トップに立ち、右手でガッツポーズ10連発を披露した。

 今季は賞金ランクトップの小祝と交互に優勝しているくらいの強さを見せている。「初優勝の時からさくらちゃんが勝つとその何週か後に私が勝つ。今年もさくらちゃんが好調なので私も勝てるはずとゲン担ぎ的にわざとそう思っています」。これで賞金ランクも6位に上昇。稲見が女子ゴルフの中心で輝き始めた。

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