“はざま世代”稲見萌寧 強風にも負けず単独首位浮上!ツアー3勝目「勝ち取りたい」

 「女子ゴルフ・明治安田生命レディース・第2日」(13日、土佐CC=パー72)

 3位でスタートした稲見萌寧(21)=都築電気=が7バーディー、1ボギーの66で回り、通算10アンダーで単独首位に立った。最大瞬間風速18メートルの強風の中でショットがさえ、ツアー3勝目に王手をかけた。永井花奈が3打差の2位。比嘉真美子と森田遥が6アンダーで3位につけた。渋野日向子、古江彩佳、鈴木愛は38位。3オーバーまでの62人が決勝ラウンドに進んだ。

 吹き荒れる強風をもろともせず、淡々とバーディーを積み重ねた。多くの選手がスコアメークに苦しむ中、稲見がこの日のベスト66と爆発。「ジャッジが大変でしたけど、冷静にうまく判断でき、ショットをいいところにつけられた。80点ぐらいはあげられる」と納得の表情で振り返った。

 前半1番パー4で残り108ヤードを9番アイアンのコントロールショットで1メートルにつけ、バーディー発進。3番で2メートルを決め、7番は7メートル、9番は9メートルとロングパットも入れて、バーディーを量産。後半もショットがさえ、3つを伸ばして後続を突き放した。

 フェアウエーが狭く、アップダウンが激しい難コース。その上、最大瞬間風速18メートルで「台風に近い強風」と苦笑いするほどの悪条件だった。スタート前には目標スコアを設定せず「取れるところは取って、耐えられるところは耐える」と割り切って臨み、2日連続60台をマークした。

 オフに飛距離アップを求めて、キックボクシングとウエートトレに精力的に取り組んだ。「体の感覚はすごく変わったわけではないけど、疲れなくなったりとか、去年より球が強くなった」と肉体改造の成果を実感する。

 スイングについて考え過ぎていた2020年は、曲がることを恐れるあまり、振れなくなっていた。今はシンプルに振り切ることを心掛ける。トレーニングの効果で体のブレが少なくなり、シンプルなスイングで風に負けない強い力を球に伝えられている。

 20年10月のスタンレー・レディース以来となるツアー3勝目の絶好機だ。「私はプレッシャーがかかればかかるほど、自分の力を出せると思っている。もちろん優勝を意識して、勝ち取りたい」。複数回Vを21年の目標に掲げる“はざま世代”の成長株が、まずは1勝目をつかみ取る。

 ◆はざま世代 畑岡奈紗、渋野日向子、小祝さくら、原英莉花ら1998年度生まれの「黄金世代」と、古江彩佳や安田祐香、吉田優利ら2000年度生まれの「ミレニアム世代」に挟まれた1999年度生まれの世代。稲見のほかに昨年の日本女子オープン7位の吉本ここねや、菅沼菜々らがいる。

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