渋野日向子「特に考えない」 無欲で賞金女王争い大逆転だ 現在3位

 「女子ゴルフ・LPGAツアー選手権リコー杯」(28日開幕、宮崎CC=パー72)

 女子ゴルフの今季最終戦、ツアー選手権リコー杯(賞金総額1億2000万円、優勝賞金3000万円)は28日、宮崎CCで開幕する。賞金ランキング3位から大逆転で史上最年少賞金女王を目指す渋野日向子(21)=RSK山陽放送=は27日、会場で記者会見し、無心、無欲を強調した。賞金ランク1位の鈴木愛(25)=セールスフォース=、同2位の申ジエ(31)=韓国=もそれぞれ会見し、抱負を語った。

 無心、無欲こそ最大の武器だ。最終決戦を翌日に控えたこの日、記者会見に臨んだ渋野の表情は穏やかだった。「賞金女王への思いは100の中の10くらい。残り90は無事に完走できたらいいと思ってます。狙って勝つのが強い選手だけど、私は特に考えないようにしたい」とあくまでも自然体を強調した。

 手応えはある。優勝した前週の大王製紙エリエールから引き続きショットが好調。プロアマ戦の18番パー4では残り158ヤードの第2打を6番アイアンで手前に切られたピンのさらに手前2メートルに乗せてバーディー。「ショットは悪くないのでこの調子でいけたら。芝目が読みにくいので、1日1個(1アンダー)か2個(2アンダー)出ればいい」と目標を設定した。

 鈴木、申の実力者2人が相手だが、自信も芽生えつつある。3月のヨコハマタイヤPRGRでは最終日同組で優勝を争い、完敗した鈴木に対し「まだ遠い存在だけど、1ミリは近づけたかな」。前週にも鈴木と最終日同組で回り、今度は激しい優勝争いの末に勝ち切った。「先週は気持ちで頑張った。そこは近づけたかなと思う」とちょっぴり胸を張った。

 感謝の気持ちも“ミラクル”への原動力にする。昨年のこの時期は最終QTを戦っていたが、わずか1年後には選ばれた者だけで戦う最終戦に出場し、しかも堂々と賞金女王を争っている。「今ここにいることは想像もしていなかったこと。みんなリコーに出たいと思っている。頑張ってよかったと思う。先週と同じように自分のためじゃなく、応援してくれた人のために頑張りたい」と謙虚に言葉を選んだ。

 さあ、泣いても笑っても残り72ホール。全英女子オープン優勝から続くシンデレラストーリーは今週どんな展開を見せるのか。渋野が見せる笑顔が多いほど、優勝へ、大逆転賞金女王へ近づく。

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