渋野日向子が新記録!“ノリ”で乗り越え2アンダー「これで名前が残る」

 「女子ゴルフ・日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯、第1日」(12日、チェリーヒルズGC=パー72)

 日本人2人目の海外メジャー覇者が、今度は国内ツアー新記録を打ち立てた。渋野日向子(20)=RSK山陽放送=が5バーディー、3ボギーの70で回り、首位と2打差の11位発進。これで国内ツアー29ラウンド連続イーブンパー以上となり、2013年のアン・ソンジュ(韓国)を抜いて単独のトップとなった。高橋彩華と朴仁妃(韓国)が4アンダーの68で首位に並んだ。

 狙って、取りにいった。渋野が「そのことばかり考えてました」と向かった29ラウンド目。序盤は余計な力が入った。2番パー3で1打目をショートしてボギー。4番パー4は1打目が左ラフ、2打目を引っかけてまた左。これもボギー。

 スタート前の練習と、本番とのショットが違う。普通、フォームやタイミングを考えがちだが、「“ノリ”で頑張りました」と渋野。難しいことを考えず、ひたすら目の前のショットに集中した。

 5番パー4ではティーショットが右のバンカー。あごの高さもあったが、177ヤードを5番ユーティリティーで振り抜くとカップ右1・5メートルに2オン。スーパーショットで初バーディーにつなげた。

 直後の6番パー3では4メートルのパーパットを残したが、これを沈めたことで「キーポイントになった」と、ペースを取り戻した。ただ、9番は6メートルから3パット。1メートルのパーパットを「めっちゃ手が震えた」と外し、記録への意識を自覚したという。

 それでも、なにしろバックナイン最強の渋野だ。11番でイーブンに戻すと、14、16番でも伸ばし、終わってみれば2アンダー。「アンダーになってからは落ち着いてできた」と重圧をはね返し、余裕残しで連続イーブンパー以上の国内ツアー新記録を達成した。

 ただ、勢いや「ノリ」だけではない。52回を数える日本最古の大会で、初日としては過去最多のギャラリーが集結。この“シブコ効果”に「最終日みたい。知った顔も多かったし、やりがいがあった」と背中を押された。

 体調もバッチリ。前日は「(きれいな)声はイギリスに置いてきた」と鼻声が残っていたが、この日は「サウジアラビアまで帰ってきた」とかなり滑らかに。当然、プレーの集中度も増す。

 さらには得意のパターがある。元世界ランク1位の朴仁妃と初めて同組で回り、その朴が「パットのリズムがいい。だからたくさん沈めることができる」と絶賛。オーバーパーを叩くはずがない。

 「これで名前が残る。よかった」と、一つの目標はクリアした。記録から開放され、あとはひたすらスコアを伸ばすだけだ。日本人では2009年の諸見里しのぶ以来となる国内メジャー連勝へ「狙って…、いきます!」と胸を張った。

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