“逆転の成田”今季2勝目「追いかける方が精神的に楽」 目標は東京五輪出場

 「女子ゴルフ・大東建託いい部屋ネットレディース・最終日」(4日、鳴沢GC=パー72)

 3位から出た成田美寿々(26)=オンワードホールディングス=が5バーディー、3ボギーの70で回り、通算11アンダーで今季2勝目、通算13勝目を挙げた。有村智恵、ペ・ソンウが1打差の通算10アンダー2位。黄アルムが通算9アンダー4位だった。

 苦笑いの逆転Vだった。最終18番、1メートルのパーパットはカップの縁を半回転してから乾いた音を立てた。外していたら有村、ぺ・ソンウとのプレーオフにもつれ込むところ。「危なかったですね。久しぶりに緊張で手が震えました」と照れくさそうに振り返った。

 “逆転の成田”の真骨頂を見せた。首位の有村に2打差からスタート。前日「最初の数ホールで成田が来たぞと思わせたい」と宣言した通り、1、2番で連続バーディー。16番で5メートルのバーディーパットを沈めて単独トップに立ち、その流れを18番につないだ。

 逆転Vは4月のヤマハレディース以来通算9度目。有村とは昨年サントリーレディースでプレーオフの末の逆転勝ち。「追いかけられるより追いかける方が精神的に楽。追いつけなくても逃げた人がすごいとなるし、逆転すれば自分がすごいと言われる」と笑顔で持論を展開した。

 今季は高い球筋を追い求めすぎて春先からスランプに陥っていたが「自分の持ち味は低いコントロールショット。今週は高い球を捨て、自分の必殺技を使っていこうと思った。今週はそれしか打っていない」。原点回帰がVを運んできた。

 筋力トレーニングを積極的に取り入れ、最近はパワーだけでなく持久力もついてきた。それを証明するように今大会を含め全13勝中7勝が4日間大会で挙げたもの。「最近は臀部(でんぶ)が中心。今週はサスペンデッドがあって疲れが出たけど、勝てたのはフィジカルの強さもあると思う」と説明した。

 ゴルファーとして最大の目標は東京五輪出場。そのためには世界ランクを上げることが必要で、来年の代表選考までにあと5勝から8勝をノルマに設定している。「オリンピックに出たいと思う理由はスポーツが大好きだし、ジュニア時代に(ナショナルチームに入れず)日の丸を背負えなかったというのがある」。日本代表入りも“逆転”で決める。

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