勝みなみ4年7カ月ぶりV 苦しかった大スランプ乗り越え…「支えてくれた人に感謝」

 優勝トロフィーを手に笑顔の勝みなみ(共同)
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 「女子ゴルフ・大王製紙エリエール・レディース・最終日」(18日、エリエールGC松山=パー72)

 前日、首位タイに躍り出た勝みなみ(20)=明治安田生命=が7バーディー、ノーボギーの65をマーク、通算20アンダーまで伸ばして2位に4打差をつけプロ初優勝を飾った。KKT杯バンテリンレディースでのアマチュアVから4年7カ月ぶり、プロテスト合格から1年4カ月、プロ40試合目のツアー通算2勝目。16アンダー2位に松田鈴英(20)=ニトリ=が入った。

 最終18番、70センチのウイニングパットを沈めると、勝はグリーン脇で待ち受けていた同学年の新垣比菜や小祝さくらら“黄金世代”の元へ駆け出した。笑顔で抱き合い、もみくちゃになって初めて、初優勝の実感が湧いてきた。「みんなで切磋琢磨(せっさたくま)してやってきたので本当にうれしい。ラウンド中もすごく楽しかったし、ノーボギーもうれしかった。うれしいがいっぱい」。澄み切った青空に歓喜の声が響いた。

 通算13アンダーに4選手が並んでの最終日スタート。1、2番で2メートル、1メートルとショットをピンに絡ませて連続バーディーを決めて混戦を抜け出した。前半を終えて2位とは2打差。後半も守りに入らず10、11番と連続バーディーで突き放すと、パー5の17番はグリーン手前のラフから、この4年で一番成長したという巧みな寄せで7個目のバーディーを奪取。「優勝した」と確信した。最後は4打差をつけての圧勝だった。

 2014年、アマチュアで15歳293日のツアー史上最年少Vを飾ってから4年半。プロとしてフル参戦開始の今季は、序盤戦で早々にシード入りを決め、次は優勝だと腕をまくった夏場以降に大スランプに陥った。

 同い年のライバルが先に優勝し、「試合に出たくないと思った時もありました」。必死にもがく中、10月の富士通レディースの会場で芹沢信雄プロから受けた助言が、ショット安定への道を開いてくれた。「一緒に苦しんだり、泣いたり支えてきてくれた人に感謝したい」。決して自分一人では成し遂げられなかったVである。

 最後まで涙は一粒もこぼれなかった。「自分も号泣しちゃうんじゃないかと思ってたけど…ホントうれしかったから」。悩み、苦しみ、一回り大きくなれた。まだ始まったばかりのプロ人生。勝利を積み重ねて、もっともっと笑いたい。

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