ウッズ復活2位 ガッツポーズ出た!赤黒の勝負服で猛追タイガーチャージ

 「米男子ゴルフ・全米プロ選手権・最終日」(12日、ベルリーブCC=パー70)

 ブルックス・ケプカ(28)=米国=が66と伸ばし、通算16アンダー、大会史上最少スコアの264で優勝した。2連覇した6月の全米オープンに続くメジャー通算3勝目で、米ツアー4勝目。4打差6位から64と猛追したタイガー・ウッズ(42)=米国=が2打差2位に入った。日本勢は松山英樹(26)=LEXUS=が66で通算4アンダー35位。小平智は59位、池田勇太は65位だった。

 最終18番、6メートルのバーディーパットを沈めたウッズがこの日、最も大きく派手に拳を振り上げた。すでに優勝の可能性はほぼ消えていたが、終盤までV争いをした満足感、最後までついてきてくれた大ギャラリーへの感謝がにじみ出ていた。

 「今季、メジャーで2度も優勝争いをできるとは想像もしなかった。大ギャラリーには本当に大きな声援をもらい、自分もすごく興奮した」

 おなじみの赤と黒を基調にした“勝負服”で、全盛期を思わせるショットを披露した。真骨頂は8番パー5。左林からの第2打、ボールを右足寄りにセットし、3番ウッドでアイアンを打つようにダウンブローに打ち込むと、低く飛び出したボールは木の下を抜け、グリーン右横バンカーまで転がった。そこから50センチに寄せるスーパーバーディー。取り囲んだギャラリーの声援は地響きのようにとどろいた。

 12、13番の連続バーディーで首位と1打差まで迫ったが、14番で4メートルのパーパットがカップにけられ、17番パー5は1打目を右に曲げてパー。2組後ろでエンジンを再点火させていたケプカに突き放された。

 それでも、スーパースターの再生を待ち望むギャラリーは、18番グリーンを取り囲み、スタンディングオベーションで出迎えた。ケプカが「コースの全員に聞こえていた」と驚く大声援。まだ優勝を争うプレーは続いていたが、すでに大会はフィナーレを迎えたような雰囲気になった。

 42歳のウッズは腰など4度の大きな手術を乗り越え、今季から本格復帰した。過去2シーズンはほとんど試合に出ておらず、体に負担の少ない小さいスイングに変更。それでも「ゴルフは忘れていない」。その言葉を、8バーディーの猛チャージで証明してみせた。

 7月の全英オープン(6位)に続いて最後まで見る者を熱狂させる姿は、メジャー15勝目が近いことを予感させる。世界ランクは26位まで浮上し、3年8カ月ぶりにベスト30入りした。2週間後に始まるプレーオフシリーズが、完全復活の舞台になる。

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