【舩越園子の目】批判殺到の全米OPで際立った感謝の姿勢

 「米男子ゴルフ・全米オープン選手権・最終日」(17日、シネコックヒルズGC=パー70)

 史上7人目の全米オープン連覇を成し遂げたブルックス・ケプカが、表彰式で口にした言葉が印象的だった。

 前日の3日目は日照りと強風でコースがすっかり干上がり、「プレー不能」「アンフェア」と批判が殺到する事態になった。どこまでもボールを転がし出すグリーンに業を煮やしたフィル・ミケルソンが動いているボールを打ち返すという愚行に走り、レジェンドの名に自ら泥を塗った。

 巷では、USGA(全米ゴルフ協会)のコースセッティングの失敗を指摘する声とミケルソンの行為を批判する声が次々に上がり、「とんでもない全米オープンになった」と嘆く声も聞こえていた。

 そんな中、連覇を成し遂げ、表彰式でマイクを向けられたケプカは「素晴らしい大会をありがとう」とUSGAへの謝意をイの一番に示し、「素晴らしい努力をありがとう」とシネコックヒルズのコース管理スタッフに笑顔でお礼を言った。「そしてファンのみなさん、応援ありがとう」。自分の喜びより、周囲への「ありがとう」を表したケプカの姿勢は今年の全米オープンを明るく締め括ってくれた。「いい優勝争いだった」と感じさせてくれたケプカは、だからこそ連覇を成し遂げたチャンピオンにふさわしい。

(在米ゴルフジャーナリスト)

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