「米男子ゴルフ・ウェブドットコム・ツアー選手権・最終日」（２日、アトランティックビーチＣＣ＝パー７１）

　石川遼（２６）＝カシオ＝は６６とスコアを伸ばしたが、通算９アンダーで４０位に終わった。米下部ツアー終盤４戦の獲得賞金ランキングは３１位にとどまり、２５位までに与えられる来季の米ツアー優先出場権を逃した。次は１２日開幕の日本オープン選手権に出場し、年内は日本で戦う予定。来季については未定という。

　２０１３年以降、５年間にわたって主戦場にしてきた米ツアーの常時参戦に終止符が打たれた。レギュラーツアーでポイントランク１７５位だった石川は、下部ツアー上位選手との入れ替え戦に参戦。４試合での合計賞金額上位２５人は来季の優先出場権が得られたが、３１位に終わった。

　「息苦しかった。自分の力が信じられていなかった。ゴルフって、それが出てくるものなんだなと思った」。悔恨の言葉が口を突いた。最後は６６で回ったが上位は遠かった。４年前には乗り切った入れ替え戦シリーズで苦しみ、「技術的に下手になっている」とうつむいた。

　昨年は腰痛でツアーを途中で離脱。今季は故障で離脱した選手の出場資格を延長する公傷制度を利用して試合に出ていたが、５～７月に６戦連続で予選落ちするなど振るわなかった。今季３勝を挙げた同学年の松山英樹とは大きな差がついた。「心の底からレベルアップしたなというゴルフをしないと、１段階上にはいけない」と素直に現状を受け入れた。

　来季の主戦場を米下部ツアーか、シードを持つ日本ツアーにするのかはまだ決めていない。次は１２日開幕の日本オープン選手権で、年内は日本で戦う。日本で世界ランキングを上げてメジャーなどに出られれば、成績次第で米ツアーへの道も開ける。「こういう悔しい思いを将来にぶつけていきたい」と巻き返しを期した。