D・ジョンソン、悲願メジャー初V

  「米男子ゴルフ・全米オープン・最終日」(19日、オークモントCC=パー70)

 首位と4打差の2位から出たダスティン・ジョンソン(31)=米国=が3バーディー、2ボギーの69をマークし、通算4アンダーで悲願のメジャー初優勝を飾った。ツアー通算10勝目。21位で出た宮里優作(36)は14番パー4で、今大会の2個目のイーグルを奪ったが74と伸ばせず、通算7オーバーで23位。谷原秀人(37)=国際スポーツ振興協会=は通算12オーバーの51位に終わった。

 夕闇が迫る最終18番グリーンに「DJコール」が起こった。1・5メートルのバーディーパット。ジョンソンは柔らかなタッチで押し出すと、ボールはゆっくりと転がり、静かにカップへ消えた。

 「全米オープンに勝つことをずっと夢見てきた。本当に最高だ」

 一拍置いて、力強く右拳を握ってガッツポーズ。駆け寄ってきた1歳の愛息テイタム君を抱き上げ、フィアンセのパウリナ・グレツキーさんとともに万感の思いに浸った。

 圧倒的なパワーを武器に攻めた。2番パー4はドライバーでグリーン右のカラーまで運び、バーディーを奪った。9番パー4では残り171ヤードの2打目をピン左2メートルに寄せ、スコアを伸ばした。最終ラウンドのドライバーの平均飛距離は316・75ヤードで堂々の1位。終盤はUSAの大合唱でエールを送られ、「厳しい戦いで、大きな助けになった」。

 昨年のこの大会は悪夢のような結末を味わった。最終日の18番ホール。決めれば優勝という4メートルのイーグルチャンスから、まさかの3パットで2位に沈んだ。万年V候補の汚名にも泣き、「何度も勝てそうで勝てなかったんだから、信じられない思い」。希代のパワーヒッターが敗北の歴史を塗り替え、ついにメジャーの頂点に立った。

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