16歳アマ畑岡奈紗首位キープ

 「女子ゴルフ・樋口久子Pontaレディース・第2日」(31日、武蔵丘GC=パー72)

 アマチュアの畑岡奈紗(なさ、16)=茨城・翔洋学園高2年=が1イーグル、3バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの71で回り、67をマークした渡辺彩香、69の茂木宏美と並ぶ通算5アンダーで首位を守った。最終日は、国内女子ツアー史上初となるマンデー予選からの優勝、昨年4月KKT杯バンテリンレディスでの勝みなみ以来史上5人目となるアマチュア優勝を目指す。

 まさにロケットの2段噴射だ。初日は単独首位。この日は最終組で回ったアマチュアの畑岡がさらなる非凡ぶりを見せつけた。13番まで3バーディー、2ボギー、1ダブルボギーと1つスコアを落としていた。首位から落ちて迎えた16番で、圧巻のイーグルを奪った。

 残り57ヤードの第3打。これを58度ウェッジで振り抜くと、ボールはそのまま直接カップに入った。まさに起死回生。キャディーを務める母・博美さんとハイタッチして全身で喜びを表現した。この1打で再び首位に並んだ。

 ただ、第3打を打つ直前には吉兆を予感させるアクシデントが起こっていた。グローブをはめ直そうとした瞬間に、左手首のブレスレットが切れて「勝負に強くなる石と誕生石のガーネットと水晶と、あと何か、4種類」の“パワーストーン”がフェアウエーに散らばったという。

 「これが切れる時にはいいことがあるって聞いていたので、もしかしたら…と思ったら、入ってくれました」。強運の持ち主でもあることを証明したショットをキラキラの笑顔で振り返った。

 名前の奈紗は、父が「国際派の人間になってほしい」とNASA(米航空宇宙局)から名付けたもの。その名の通り、一気に世界的なスターに育っていきそうな勢いがある。

 最終日は、歴史的な一日となるか。優勝してプロ宣言すれば、ツアーの承認を経て、今後1年間に行われる大半のツアー大会に出場できる。「ぜひ勝ってプロになりたい」。新星到達へ一直線の16歳が、夢の実現に闘志をたぎらせた。

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