「女子ゴルフ・日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯・第３日」（１２日、パサージュ琴海アイランドＧＣ＝パー７２）

　１９位から出たイ・ボミ（２７）＝韓国＝が４バーディー、ボギーなしの６８で回り、通算４アンダーの３位に急浮上した。最終日は首位との２打差逆転で今大会２年ぶり２度目の優勝と史上２人目の３週連続Ｖを狙う。公式戦での最少ストローク記録に並ぶ６４で回った上田桃子とテレサ・ルー（台湾）が通算６アンダーで首位に並んだ。

　今季賞金ランクトップを独走するイ・ボミが本領発揮だ。４バーディー、ボギーなしの満点ラウンドで首位に２打差の３位へ浮上。パートナーの清水重憲キャディーを引き合いに出し「清水さんが（私の）スイッチをオンにしたと思います」とおどけて見せた。

　先週まで２週連続優勝を果たし、今週は疲れがピーク。２日目までは清水キャディーのアドバイスも上の空で聞くほど集中力がなかったが、この日は違った。１番パー５で第２打を花道まで運んでバーディー発進すると、後半も１２番パー３で２メートル、１３番パー５は第３打を３０センチにつけて連続バーディー。１７番パー３も１メートルに乗せてスコアを伸ばした。

　今週はどうしても勝ちたい理由がある。昨年は３日目に最愛の父・ソクジュさん危篤の報が届き、競技を棄権して帰国。ソクジュさんは翌日、５６歳の若さで死去した。１４日は一周忌に当たる。何としても墓前に勝利の報告を届けたいところだ。

　最終日は賞金レースで２位につけるテレサ・ルーと同組で２打差を追う。唯一、強烈なライバル心を抱く相手で「負けたくない気持ちがある。根性で頑張ります」。母・ファジャさんが作るエビ入りおにぎりをパワー源に、０７年の全美貞（韓国）に続く史上２人目の３週連続優勝へラストスパートをかける。