HO坂手“無”の境地で正確ラインアウトだ 重圧はねのけるため新兵器・脳波計を導入

 脳内ピヨピヨ革命で、8強進出だ。ラグビーの日本代表は16日、都内で冒頭15分のみ公開して練習。午後から公式会見を行った。HO(フッカー)坂手淳史(26)=パナソニック=はメンタルコーチの勧めで脳波計を装着。無の境地になると小鳥のさえずり声が聞こえ、雑念が入ると大雨の音のような雑音が鳴る機械で、重圧のかかる中で平常心に持ち込む訓練を行った。自国開催のW杯。計り知れないプレッシャーを、平常心を保ってクリアする。

 選手移動用のバスは、この日から大会仕様のものに一新された。練習場への移動中だった。坂手はデイビッド・ガルブレイス・メンタルコーチの勧めで、額にヘッドバンド型の装置を付けた。

 「何か雑念があるとザーっという音。すごく集中していればピヨピヨーっていう音がして、自分がどうやればゾーンに入りやすいかというのがわかるんです」

 ナゾの新兵器は脳波計の一種。脳波を計測して、リラックスしていると小鳥のさえずりが、雑念が入ると嵐の音がする。装着時間は1日3分。リラックスする状況を知り、自らその域に持って行けるように訓練することができるものだ。

 坂手はラインアウト時のスローイングの役割を担うが、大事な場面でコントロールを乱すこともあった。この日はリラックスしたバス座席で機器を装着。「冷静な座った状態でできることを、ゲームの中でリラックスさせた状態でできれば」とその効果に期待した。

 自国開催のW杯。プレッシャー対策は日本代表全体の課題でもある。ガルブレイスコーチは3月の沖縄合宿から帯同し、個々にアドバイスしてきた。「プレッシャーがあるのを感じて、それをしっかり受け入れることを意識しながらやっていくということ」とSH茂野。プレッシャーを受け入れて味方にする作業に取り組んできた。

 坂手はボールを頭頂部に乗せて落ち着かせて、ウルトラセブンの必殺技のように投げるアイスラッガー投法も行う。この日はウルトラマンの活動時間と同じ3分間の“ピヨピヨ脳内トレ”。鳥のさえずりとともに、雑念を廃除。大舞台で大きく羽ばたく。

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