“特大ブーメラン”貴公俊暴行事件で終焉近い「貴の乱」とは何だったのか

告発状提出後、春場所初日から欠勤を続け土俵外での話題を振りまいた貴乃花親方。弟子の貴公俊による暴行問題で終焉も間近な「貴の乱」を振り返ったみた。(敬称略)

公開日:2018.3.20

5日目(15日)やっと来た!けど2分40秒で“早退”

 初日から欠勤の続いていた貴乃花親方(45)=元横綱=が5日目の15日、初めて場所に姿を現した。午後1時54分、役員室に入り、滞在わずか2分40秒ほどで退室。元横綱日馬富士に暴行を受けて負傷し3場所ぶりに復帰した弟子の貴ノ岩の取組を見ることなく、会場を後にした。欠勤理由を認めず出勤を命じた協会側を挑発するような行動。当然、“出勤扱い”にはならず、対立だけが深まった。

貴乃花親方 2分40秒だけ来た 協会を挑発?“超速早退”もちろん出勤扱いにならず
貴乃花親方 2分40秒だけ来た 協会を挑発?“超速早退”もちろん出勤扱いにならず

 関係者によれば役員室でも居並ぶ理事らをあ然とさせた。八角理事長(54)=元横綱北勝海=に謝罪はなく、あいさつだけして即座に帰りかけた。「ちょっと、ちょっと」と理事長から止められ、「電話には出てくれ、FAXじゃなく」と注意を受けると頭を下げ、そのまま去って行ったという。

貴乃花親方 2分40秒だけ来た 協会を挑発?“超速早退”もちろん出勤扱いにならず

6日目(16日)3時に大名出勤も…「あーす」のみ1秒で帰った

 前日に今場所初めて会場に姿を現し、滞在2分40秒で役員室を後にした貴乃花親方(45)=元横綱=が16日も役員室に入り、今度は何とたった1秒で“早退”した。対立する協会幹部らも意味不明の振る舞いにあ然、ぼう然だった。
 協会執行部で「今日は来るのかな」と話していた午後3時前、役員室のドアが開いた。役員室は2間続きで、奥に八角理事長(54)=元横綱北勝海=と理事らが執務する部屋があるが、貴乃花親方は奥の部屋まで入らずに「あーす」とあいさつ。理事長とは目が合っただけで即座にきびすを返し一瞬で去って行ったという。

貴乃花親方「あーす」1秒で早退 もはや奇行…協会幹部 断罪「出勤にならない」
貴乃花親方「あーす」1秒で早退 もはや奇行…協会幹部 断罪「出勤にならない」

 役員室にいた全員が「あれは何だ?」と目が点。ある理事が「『おい、おい』と声をかける間もなかった。振り向いたらもういなかった。1秒」と言う“速攻劇”だった。
 姿を見せたのが貴ノ岩の取組直後だったため、貴乃花親方を取材する報道陣も少なく、会場の混乱はなかった。ただ職務放棄問題は深刻さを増すばかり。協会幹部は「3時(出勤は)は遅い。(連日早退は)出勤にはならない」と断罪し、いまだ欠勤扱いだ。

貴乃花親方「あーす」1秒で早退 もはや奇行…協会幹部 断罪「出勤にならない」

7日目(17日)3日連続出勤も25秒 協会ついに文書で最後通告

貴乃花親方、最後通牒も「どうでしょう」 滞在わずか25秒の“超速早退”に協会怒り  

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